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今さら聞けない仮想通貨「DeFi投資」って何? プロの投資家が解説

人気を高めたガバナンストークンという“錬金術”

 また、バブルになった裏には、DeFi系サービス内での“ある変革”があったという。 「ターニングポイントになったのは、昨年、仮想通貨レンディングサービス最大手の『コンパウンド』が、預け入れた人に向けてガバナンストークンという独自発行トークンを配布し始めたことです。名称はCOMPトークン。それによって利用者は『利息+新規トークン獲得』という二重の利益が得られるようになりました。  もともとガバナンストークンはサービス内で使える『投票権』という立ち位置の存在なのですが、そのトークンが上場するやいなや投機マネーを集めて価格が暴騰。利息収入と合わせれば年利数百%以上になる超高利回り投資に変貌しました」  仮想通貨界では、その投資手法をイールドファーミング(利回り農業)と呼ぶ。コンパウンドに続けと各種DEXやレンディングサービスがガバナンストークンを配布し始め、今ではさまざまなDeFi系トークンが登場している。  仮想通貨マーケット情報サイト「coingecko」に掲載されているものだけで385種類。今ではDeFi系トークン上位100銘柄の時価総額も右肩上がりで、昨年5月には約33億ドルだったのが今年5月には1390億ドルに達している。
[総力大特集]儲かる仮想通貨

仮想通貨マーケット情報「coingecko」によるDeFi銘柄上位100種類の時価総額推移

「DEXやレンディングサービスは利用者が増えれば増えるほど利率が高まるので、DeFiバブルが始まってからは年利(APY)が数百%という超ハイリターンを得られる通貨ペアが続出。仮想通貨投資家にとっては利率100%以上が普通に見えるような状況だったので、もはや異常事態でした」

DeFiで儲ける方法は2つ

 つまりDeFiで儲ける方法は①イールドファーミングで利息を得る、②DeFi系銘柄の売買益で儲ける、という2つの方法がある。  5月以降は仮想通貨全体が冷え込んで各サービスのAPYも下落傾向だが、それでも銀行預金の0.001%以下の年利と比べれば超高利率なのは確かだ。 [総力大特集]儲かる仮想通貨
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DeFi最大のリスク
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