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大谷翔平の二刀流が相手チームに脅威のワケ。1試合で“1.1人の大谷翔平”と対戦させられる

1試合に1.1人の大谷翔平が出場している

 そしてさらに、代打や守備変更などを考慮した数字として純粋な出場試合数から出場割合を見てみよう。投手として打者に立ったりした試合は両方でカウントされてしまうが、「投手試合数+打者試合数=のべ出場数」ということで考え、投手大谷と打者大谷が1試合で2人出場したようなものとして考えるワケだ。 (投手試合数+打者試合数)/チーム試合数 2013 62.5% 2014 77.1% 2015 64.3% 2016 87.4% 2017 49.0% 2018 70.4% 2019 65.4% 2020 76.7% 2021 109.0%  すると今年はここまで109%! 投手大谷と野手大谷をあわせると、チームの試合数以上に試合に出場したことになるのだ。ここまでのエンゼルスと1試合対戦すれば「投手大谷」と「打者大谷」をあわせて約1.1人の大谷翔平と戦わなくてはいけないのである。これこそ「二刀流」ができている証なのではないだろうか。  もちろん交流戦もあってDHのない試合で稼いだ部分があるので、このあと数字は下がることになるだろうが、それでも過去最高を叩き出す勢いであることに変わりはない。  この「のべ出場率」ともいえる数字が100%を超えた選手は過去に存在しただろうか? ホームラン王などの記録も気になるところではあるが、個人的には一人二役という「二刀流の証」として、シーズン通しての「のべ出場率100%超え」というのも見てみたいと思っている。 文/佐藤永記
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
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