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エリートが「京都マウント」を多用する理由。銀座よりも西麻布よりも先斗町

① 祇園の芸妓さんとの付き合いの長さを誇らしげに披露

京都 1つ目は「祇園の芸妓さんとの付き合いの長さを誇らしげに披露」です。ビジネスエグゼクティブの中には銀座のホステスとの付き合いを自慢げに語る人も少なくありませんが、さらに老練なマウンティングエグゼクティブになると、祇園の芸妓さんとの付き合いの長さを披露する「祇園マウント」を展開する傾向が見られます。  以下に「祇園マウント」の具体例を示します。 「若い頃から京都の祇園にある老舗のお茶屋さんに通っているんだけど、別に遊びたいわけでもステータスのためでもなくて、シンプルに芸妓や歌舞伎などの文化や伝統を残したいっていう一心なんだよね」 「付き合いの長い芸妓の中には知り合ってから20年以上になる子もいるんだけど、彼女たちは16歳から舞妓としての修行を始めるから、ほとんど娘の成長を見守っているような感覚になるんだよね」 「芸妓の中には、結婚して専業主婦になる子もいるけれど、結婚した旦那さんも交えてみんなで食事にいくことだってある。このような付き合い方は銀座のクラブでは到底できないよね」

② 先斗町にある一見さんお断りの料亭の常連であることをさりげなく示唆

 2つ目は「先斗町にある一見さんお断りの料亭の常連であることをさりげなく示唆」です。先斗町は、鴨川沿いを南北に走る約500mの小路のこと。いかにも京都らしい風情たっぷりの花街として人気を博しています。  自らが食通であることを誇らしげに語る東京のマウンティングエリート達は、ミシュランを獲得した東京の名店だけでは飽き足らず、京都の隠れ家的な料亭にまでグルメの足を伸ばす傾向があります。そんな彼らがやりがちなマウントが「先斗町マウント」なのです。 「講演会に呼ばれて、久しぶりに京都へ。馴染みの先斗町のお店で至福の一杯。大将と知り合ってもう20年になるけれど、コロナの今だからこそ京都の食文化を支えていきたいんだよね」 「久しぶりの先斗町。昔と違って若者が増えているな。コロナの影響で一見さんお断りの小料理屋が減っている印象。前にVIPと行ったすき焼きのお店も一般開放になっていた。時代は変わるもんだなあ……」 「京都の先斗町にある小料理屋の胡麻豆腐を食べるためだけに毎月京都に訪れています。それにしても京都の夏は暑いですけど、風情があって良いですね。何年通っても次から次へと知らないことが出てくる。本当に京都は奥深いなあと思います」
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なぜエリートは「京都マウント」を多用するのか?
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