更新日:2021年09月25日 09:28
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知れば馬券力がアップする最強ジョッキー・ルメール騎手「3つの弱点」

3つのシンプルな弱点を知ろう

【弱点1】ルメール騎手×短距離戦  まず1つ目の弱点。それは短距離戦だ。ルメール騎手は、実は以前から短距離戦があまり得意ではない。勝率はマイル未満だと22%程度、一方でマイル以上だと26%強、3着以内に入る確率も、明らかにマイル以上の方が高い。特に1200m以下はイマイチで、3着内率は49%弱。他の距離条件ならば2回に1回以上は3着以内に入るルメール騎手としては良くないといえる。  さらに、特筆すべき危険な条件がある。それは1000m戦だ。1000m戦に限ると、2019年以降28戦してわずかに4勝。それもすべて1番人気馬での勝利で、2番人気以下では18戦して2着が3回あるだけで、あとはすべて4着以下と壊滅的だ。  思えばルメール騎手が日本の競馬ファンに鮮烈な印象を与えたのは、ハーツクライで制した長距離戦の有馬記念。フィエールマンやアーモンドアイなども、どちらかといえば長丁場で活躍した馬たちとのコンビが目立つ。長距離のルメールはスーパーマン、でも短距離のルメールは凡人……までとは言わないが、スペシャルではない。ならば人気になる分疑ってみるのが良いだろう。

内枠+αで単勝回収率が40%まで下落

【弱点2】ルメール騎手×内枠、特にダートの内枠  続いて危険なのは、意外かもしれないが、内枠である。もともとルメール騎手は、馬群に包まれず自分のリズムでレースをしてこそ力を発揮するタイプで、外から差す形を得意としている。  今年の春のG1でいえばクロノジェネシスで制した宝塚記念やシュネルマイスターで制したNHKマイルカップを思い浮かべるとわかりやすい。2019年以降の重賞成績を見ても、外枠を見れば6枠で7勝、7枠8勝、8枠8勝としている一方で、1枠での重賞制覇はたったの2度しかない。勝率も11%台と低迷しており、30%以上の勝率を誇る真ん中より外の枠に入ったケースと比べてもその差は顕著だ。当然、回収率も低い。  重賞は枠を見れば買いか危険かがわかる、といっても過言ではなく、2019年以降は6~8枠に入れば単勝をすべて買ってもプラスになる一方、1~3枠に入ると40%程度の単勝回収率に留まっている。  さらに危険なのはダートでの内枠だ。もともとルメール騎手は芝の方が成績が良く、「芝>ダート」の傾向がある。ダート自体もともと砂を被りやすい内枠は不利な上に、ルメール騎手自身が内枠が得意ではないのでダブルパンチを食らう形になるのだ。
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ハンデ戦が苦手!?
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