【弱点3】ルメール騎手×ハンデ戦 　最後にご紹介するルメール騎手の危険パターンは、ハンデ戦である。ハンデ戦は各馬が横一線になることを想定して斤量を設定するだけに、混戦になりやすい。混戦のレースになると、最後は“騎手買い”をするファンが多いのだろうか、ハンデ戦でのルメール騎手は明らかに過剰人気傾向だ。 　初芝だった函館記念ではカフェファラオに騎乗したが、なんと押し出される形で1番人気に支持されてしまった。結果は9着と惨敗だったが、重賞でいきなりの芝だったことを考えれば、こればかりは騎手の力ではどうにもならなかった。その前の週のマリーンステークスでも、タイムフライヤーに騎乗し1番人気。前走9着に敗れていた状況での単勝2.5倍は、明らかに過剰人気だった。 　ルメール騎手がハンデ戦で1番人気に支持されたケースでは、3着内の確率が約50％。通常は1番人気馬で3回に2回近く馬券に絡む同騎手としては、低調な成績と言わざるを得ない。ハンデ戦で押し出されたルメール騎手は過信禁物なのである。 　2021年もココまで重賞11勝、G1も4勝と活躍するルメール騎手。それでも以上の弱点を覚えておけば、危険な人気馬のパターンがわかるはずだ。 文／TARO競馬予想ブログとしては屈指の人気を誇る『TAROの競馬』を主宰する気鋭の競馬予想家。12月5日に最新刊『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』（オーパーツ・パブリッシング）が発売になった。著書は他に『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』（ガイドワークス）、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』（扶桑社）が発売中。