夜の銀座で働くシングルマザー「逆境をチャンスに変える」バイタリティ
新型コロナウイルスの感染拡大防止で度重なる時短営業・休業要請を受け、夜の街が疲弊している。特に人と人との接客を主とする水商売への風当たりは強い。が、そこで働く人たちそれぞれにリアルな生活があり、逆風のなかでも明るく前向きに、人、仕事と向き合っている。
クラブ、キャバクラ、ガールズバー、スナック…業態は数あれど、そこで働く女性たちは、この時世にどう試行錯誤しながら仕事と向き合っているのか。夜の街で働く女性を対象にしたミスコン「ナイトクイーングランプリ」に出場する女性たちの仕事術から、逆境を生き抜くヒントを見つけていきたい。
――銀座で働き始めた当初からシングルマザーであることは公表していたんですか?
亜耶:聞かれたら言う程度でしたけど隠してはいなかったです。最初の2年ぐらいは気にしていたところもあったんですけど、昔と違ってシングルマザーのイメージも変化したので、むしろお客様のほうが受け入れてくださります。
――「クラブNanae」で働きだしたのは、どういう経緯があったんですか?
亜耶:私は格闘技観戦が趣味で、大きな大会があるときは息子と一緒に地方まで観に行くんです。オフ会などにも参加しているんですけど、福岡で「RIZIN」を観た後、お食事会に参加して、菜々江ママと知り合いました。その後、顔を合わせたら挨拶をする程度だったんですけど、いつも菜々江ママは私たち親子のことを気にかけてくれていて、息子にも贈り物をしていただいていたんです。そんな関係が1年ぐらい続いた後、「クラブNanae」の周年パーティーでお会いして、「週2回程度ですけど働きたいです」と私のほうからお願いしました。
――実際に「クラブNanae」で働きだして、どういうところがいいなと感じますか?
亜耶:銀座の高級クラブと聞くと敷居が高いイメージがあると思うんですけど、菜々江ママがSNSなどを駆使して、たくさんのメディアに出ているので、それをきっかけにいらっしゃるお客さんも多いんです。年齢層も幅広いですし、中には「菜々江ママに会いたかった」と女性だけで来られるお客様もいます。働いている女の子も若い子が多くて、先輩は優しく教えてくれますし、派閥もないので女の子同士の仲も良いです。私は子供がいるので、今は週に1、2回の勤務なんですけど、ここまでシングルマザーのことを理解してくれるお店も、なかなか銀座にはないと思います。
――接客では、どんなことを意識していますか?
亜耶:こちらが緊張すると、お客様も緊張するので、気遣いながらもラフに、あまり気張らないようにしています。
銀座「クラブNanae」関口亜耶さん シングルマザーに「夢を諦めないで」と伝えたい
【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます テレビやYouTubeチャンネルなどでもおなじみの唐沢菜々江ママがプロデュースする会員制高級クラブとして、名店揃いの銀座で圧倒的な存在感を放つ「クラブNanae」。 同店に2年半前から勤めている関口亜耶さんは、小学5年生の息子を女手一つで育てるシングルマザーでありながら、ホステスだけではなく店舗経営や美容コンサルなど、幅広い活動を展開している。 コロナ禍でもイチナナライバーとして成功を収めるなど、何事にもポジティブに、新たな可能性を広げる彼女のキャリアと人生哲学に迫った。 ――亜耶さんは「クラブNanae」で働き始めて2年半とのことですが、水商売歴は長いんですよね。 亜耶:18歳の頃から地元の大宮と歌舞伎町のキャバクラで働いていて、21歳で結婚したのを機に水商売から足を洗ったんです。でも結婚生活は長く続かず、22歳で生後3か月の息子を連れて離婚しました。しばらく昼職をしていたんですけど忙し過ぎて、息子と過ごす時間も少なかったので、27歳のときに水商売に復活して、銀座のクラブで働き始めました。それが今から6年前です。 ――紆余曲折があったんですね。大宮や歌舞伎町と比べると、銀座のお店は違いますか? 亜耶:全然違いました。キャバクラとクラブという違いもありますが、銀座のクラブは指名制ではないので、幾つかのお店を経験していくうちにお客様がついて、売り上げを出せるようになるんです。私も幾つか銀座のお店を経験していますが、若い頃から銀座で働いていたら、もっとハマっていたと思います。菜々江ママに惹かれて銀座へ
出版社勤務を経て、フリーの編集・ライターに。雑誌・WEB媒体で、映画・ドラマ・音楽・声優・お笑いなどのインタビュー記事を中心に執筆。芸能・エンタメ系のサイトやアイドル誌の編集も務める。
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銀座「クラブNanae」
住:東京都中央区銀座8-6-9 UTASHIGEビル
営:20~24時 料:4万円〜 休:日・祝
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営:20~24時 料:4万円〜 休:日・祝
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