仕事

夜の銀座で働くシングルマザー「逆境をチャンスに変える」バイタリティ

シングルマザーだからって諦めないで

関口亜耶――どういうタイミングで「クラブNanae」に復帰したんですか? 亜耶:「ナイトクイーングランプリ(NIGHT QUEEN GRANDPRIX)」に出ないかと菜々江ママからお話をいただいたからです。「ミスコンにシングルマザーが挑戦するのは価値がある」ということで、せっかくのお話だからとお受けして、出ると決めたからにはと復帰しました。負けず嫌いな性格なので、こういうイベントで張り合うのはワクワクします。 ――亜耶さんは若くしてシングルマザーになりましたが、かなり苦労はされましたか? 亜耶:私は高校中退で水商売を始めたので、離婚した当時は知恵もないし、お金もない。実家にも頼りたくなかったので、区役所に相談して生活保護を受けながら、職業訓練講座を受けさせていただいたんです。そのときにパソコンを覚えて、その後にライザップで3年間働かせていただき、いろんなことを学びました。生活保護を受けていた半年間は、屈辱と申し訳ない気持ちでいっぱいで、絶対ここには戻ってこないという気持ちが強くありましたし、それをモチベーションに頑張りました。今の目標は子供に残せる仕事をしたいなと思っていて、自分の会社を作りたいんです。そのために自分に何ができるかを模索している最中です。
関口亜耶

本人提供写真

――夜のお仕事をしている女性にはシングルマザーも多いと思います。同じ立場の方に、どんなメッセージを送りたいですか。 亜耶:私はホステス以外にも、いろんな活動をさせていただいていますし、傍から見ると自由だなと感じると思います。でもシングルマザーはめっちゃ大変なんですよ! 離婚したくてもシングルマザーの道を選ぶかどうか悩んでいる方も多いですし、シングルマザーになった後も葛藤している方はたくさんいると思います。ただ、そんな状況でも、いろんなことを諦めないでほしいんですよね。夜の世界で働いていると、今回の「ナイトクイーングランプリ」のように、いろんなチャンスも舞い込んできます。そこで「自分なんか……」とか「時間がないから……」と諦めずに、夢に向かってチャレンジすれば可能性も広がると思います。 関口亜耶 関口亜耶さんは、11月8日に本戦を迎える「ナイトクイーングランプリ」のローズ部門にエントリーしている。同イベントは、コロナ禍に“夜の街”として苦戦をしてきた水商売業界の再起を目指して“夜の女王日本一”を決めるコンテスト。シングルマザー代表として、トップを狙う彼女のバイタリティーに期待したい。 取材・文/猪口貴裕 撮影/渡辺秀之 協力/日本水商売協会
出版社勤務を経て、フリーの編集・ライターに。雑誌・WEB媒体で、映画・ドラマ・音楽・声優・お笑いなどのインタビュー記事を中心に執筆。芸能・エンタメ系のサイトやアイドル誌の編集も務める。
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銀座「クラブNanae」
住:東京都中央区銀座8-6-9 UTASHIGEビル
営:20~24時 料:4万円〜 休:日・祝
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