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スッキリ、めざまし8、モーニングショー。朝の情報番組、視聴率戦争の実態とは

朝の情報番組戦争は3つ巴の様相

スッキリ

『スッキリ』公式HP

 朝の情報番組の視聴率戦争が激化している。テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』(平日朝8時)の視聴率が高いことはつとに知られているが、それは関東地区の世帯視聴率とそれに連動する個人全体視聴率の話。  スポンサーが喜ぶコア視聴率(13~49歳)は日本テレビ『スッキリ』(1部、平日朝8時~9時半)のほうがかなり上。フジテレビ『めざまし8』(平日朝8時)が上まわることも多い。 『スッキリ』は関東で世帯視聴率と個人全体視聴率が2位で、コア視聴率はトップだから、好位置にいると思えるが、実は関西で弱い。関西では『めざまし8』と『羽鳥慎一モーニングショー』が2強。『スッキリ』は差を付けられている。  全国ネットの番組の場合、関東以外の大都市圏でも視聴率を獲らなくてはならない。そうしないとネット局から責任を追及され、窮地に立たされる。俳優の谷原章介(49)をメインキャスター(MC)に起用し、今年4月に始まった『めざまし8』は世帯視聴率も個人全体視聴率もずっと3位だったが、このところ『スッキリ』に迫っている。  また前述のとおり関西で強いうえ、名古屋地区でもトップになることも多い。具体的なデータを見てみたい。11月第4週(22日~26日)の各番組の視聴率は次の通り。

朝の情報3番組、11月第4週の視聴率

『スッキリ』(1部) 世帯視聴率の1週間の平均    約6・3% 個人全体視聴率の1週間の平均  約2・7% コア視聴率の1週間の平均    約3・2% 『羽鳥慎一モーニングショー』 世帯視聴率の1週間の平均    約10・3% 個人全体視聴率の1週間の平均  約5・6% コア視聴率の1週間の平均    約1・5% 『めざまし8』 世帯視聴率の1週間の平均    約5.3% 個人全体視聴率の1週間の平均  約2・7% コア視聴率の1週間の平均    約1・6%

関西地区の世帯視聴率と個人全体視聴率(11月30日)

『スッキリ』(1部) 世帯視聴率           5・3% 個人全体視聴率         2・6% 『羽鳥慎一モーニングショー』 世帯視聴率           9・1% 個人全体視聴率         4・7% 『めざまし8』 世帯視聴率           8・2% 個人全体視聴率         4・3%

名古屋地区の世帯視聴率と個人全体視聴率(11月30日)

『スッキリ』(1部) 世帯視聴率           5・4% 個人全体視聴率         2・7% 『羽鳥慎一モーニングショー』 世帯視聴率           6・2% 個人全体視聴率         2・9% 『めざまし8』 世帯視聴率           6・5% 個人全体視聴率         3・1%
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放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員

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