お金

メガバンクの危機は“10年に一度”のサイクルを知っていれば当然の話

儲からなくてもいいので損のない状態を作る

低空飛行

写真はイメージです

私たちが10年に一度襲ってくる危機に対して何を準備しておけばいいか、逆に何を持っていてはいけないか。この問題について考えます。 そのためにヒントになるキーワードを教えます。それは「低空飛行」です。かっこよく言えばサステイナブルなビジネスモデル。別に商売のみならず、あなたの生活と収入のバランスも含めて、自律的に飛び続けられる設計になっているかチェックしましょう。 例えば、あなたの始めるビジネスは運営コストを売上で賄えるでしょうか? 最初から大きく飛躍することを狙わない、狙う必要もありません。例えば、ラーメン屋を経営するなら、ざっくり仕入れと家賃と人件費と水道光熱費が売上で賄えればOKです。利益はゼロでも構いません。まずは、持ち出しなしで商売が回っていく状態を作りましょう。これこそがまさに「低空飛行」です。

低空飛行をヨシとする理由

商売がダメになる時は大抵持ち出しになる時です。もちろん開業した当初はしばらく持ち出しになることはあります。問題はそれが自分の金銭的な余裕があるうちに赤字から抜け出し、低空飛行状態に入れるかどうかということです。 ちなみに、商売もやっていないのに毎月の給料では足りず、消費者ローンに借金があるような人は低空飛行ですら飛べていません。もっと給料の高いところに転職するか、無駄遣いをやめて支出を減らしましょう。 事業は仕込んでからリターンを得るまでの間に一定のタイムラグがあります。私は今スポーツジムを10店舗以上経営していますが、開業してから一番早く採算が取れた店舗でも半年程度はかかりました。遅い店舗は1年ぐらいかかります。 その間、いろいろな経費は持ち出しです。持ち出し状態は本当にキツイので、これをいち早く脱し、儲からなくてもいいので損のない状態を作る。まさにこの低空飛行への素早い移行こそが成功への秘訣です。
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売上で経費をカバーできるビジネスモデル
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1969年、東京都生まれ。経済評論家。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は創立1901年の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代氏と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一名誉教授に師事し、薫陶を受ける。リフレ派の論客として、著書多数。テレビ、ラジオなどで活躍中

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