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メガバンクの危機は“10年に一度”のサイクルを知っていれば当然の話

コロナ禍によって、損をした人もいれば、得をした人もいる。こうした「経済の波」を理解していれば、危機的状況でも金融資産を増やすことは決して不可能ではない。経済評論家であり、様々な事業を手掛ける上念司氏も、2012年の内閣解散時の時流に乗り、資産を3倍に増やした経験も持つ一人だ。「経済は10年ごとのサイクルを繰り返す」と語る上念氏が、「経済の波」を読み、それに備える方法を解説する。(以下は、上念司著『誰も教えてくれなかった 金持ちになるための濃ゆい理論』の一部を編集したものです)
上念司

上念司氏

危機の後にはチャンスがある

未来をいくら正しく予想しても、投資のタイミングを間違えれば失敗します。経済全体が上昇基調にある時に合わせて新しいビジネスを展開できれば、細かいところで失敗しても何となくカバーされるし、反対にいくらいいビジネスでも経済全体が下降線の時に始めれば全く別の理由で失敗します。危機の後にはチャンスがあり、チャンスの後には危機がある。そのサイクルを見抜けば儲ける確率は各段に上がります。そして、その流れを摑むために、経済学の知見が使えます。 では、そのサイクルは何年周期か? 実際の経済政策の決定過程においては、過去の事例がそのまま当てはまらないし、似たような事象でも結果が異なったりすることがあります。とはいえ、経済危機が発生するタイミングをもっと大雑把に遠くから眺めてみると、そこにある法則性を無理やり見出すことができそうな気がします。日本で経済危機が発生したタイミングをざっくり見てください。

経済危機の周期はおよそ10年に一度

1973年第一次石油危機 (13年) 1986年円高不況 (5年) 1991年バブル崩壊 (9年) 2000年ITバブル崩壊 (8年) 2008年リーマンショック (12年) 2020年コロナショック 危機から危機までの期間は、最短で5年、最長で13年です。単純平均で9.4年。憶えやすいのでざっくり10年としましょう。ある経済危機が発生すると、その後10年ぐらいは回復基調が続きます。しかし、それは永遠に続くことはありません。10年ぐらい経つと再び経済危機が起こる。変動相場制に移行してからずっとこのサイクルで日本経済は回ってきました。もしあなたが新しくビジネスを始めるなら、世の中が回復基調にある時にやったほうがいいと思いませんか? いや、むしろ回復基調になった時に始めるのでは遅くて、危機に陥っている時に始めておいたほうがいいぐらいです
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儲からなくてもいいので損のない状態を作る
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1969年、東京都生まれ。経済評論家。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は創立1901年の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代氏と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一名誉教授に師事し、薫陶を受ける。リフレ派の論客として、著書多数。テレビ、ラジオなどで活躍中

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ポストコロナの経済サバイバル術

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