更新日:2021年12月18日 02:25
エンタメ

M-1決勝進出コンビ「王者になる資格が全9組にある」元M-1ファイナリストが解説

▼ゆにばーす(吉本興業)3年ぶり3回目

ゆにばーす

ゆにばーす

 ツッコミ担当川瀬名人、ボケ担当はらからなる吉本興業所属の男女コンビである。2017年2018年と2年連続ファイナリストだったゆにばーすだが、ここ2年は決勝の舞台に戻ることができなかった。  このまま過去の人となってもおかしくないほど一敗地に塗れたように見えたが、2人の漫才にかける思い、漫才にかける執念が3年振りに決勝の舞台へと舞い戻らせた。  とびきりな明るさを見せながらも変幻自在なボケが光るはらさんに鋭く激しくツッコミを入れる川瀬君。準決勝のネタを観たが「男女コンビであること」「昨今の世の中」などをうまい具合に溶け込ませ、いい塩梅でネタに落とし込んだところに改めてネタ作成者である川瀬名人の天才ぶりが伺い知れた。  その台本を演者として天才であるはらさんが完璧に演じる。安心感安定度、そして爆発力は過去最高ではないかと思う。

「ここからは運です」と語った川瀬名人

ゆにばーす 決勝進出決定後の記者会見で川瀬名人は「ここからは運です」と言った。「本命不在」「誰が優勝するのかわからない」という意味合いで言ったのかもしれないが、2017年の初出場時に笑神籤によりトップバッターを務めた過去がある。高評価を得たが最終決戦に残れなかった経験がある。  最高のネタでも優勝できないかもしれないのがM-1。その厳しさを知る言葉だったのかも知れない。今年の彼らならどの順番でも関係がない。確実に爆発するだろう。  昨年の王者マヂカルラブリーも3年ぶりの決勝だった。初の男女コンビ優勝。快挙を我が手に!
次のページ
ジャルジャル、かまいたちを超える存在に
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

記事一覧へ
おすすめ記事