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東大生が驚いた「読みやすいのに『資本主義の本質』が理解できる本」ベスト3

○『お金のむこうに人がいる』

田内学 著(ダイヤモンド社)
『お金のむこうに人がいる』

『お金のむこうに人がいる』

 先ほど紹介した『おカネの教室』が「おカネ」にフォーカスした作品なら、『お金のむこうに人がいる』は「人」にフォーカスした書籍です。 「え? 経済やお金の問題を話しているのに、人の話をするの?」と思われたかもしれません。ですが、経済やお金の話をするのであれば、なおさら「人の話」が欠かせなくなっているのです。  その秘密は、僕らがお金を払う理由に潜んでいます。そもそも、どうして僕らはお金を払うのでしょうか? 例えば、自動販売機で一本120円で売られているコーラと、レストランで一杯300円で売られているコーラには、いったい何の違いがあるのでしょうか?  この世には「モノは同じはずなのに、値段が違う」という矛盾があふれています。「モノ」や「カネ」にのみ注目していると、おかしいことに見えるかもしれません。

最もわかりやすい「経済の入門書」

 しかし、ここに「(自分の代わりに働いてくれる)人」という要素を追加すると、一気に謎がほぐれてきます。  この本は、おそらく僕が知っている中で一番わかりやすい「経済の入門書」です。  この世の中の仕組みや、お金の持つ役割というと壮大すぎるテーマに聞こえるかもしれませんが、「僕らがお金を使うとき、その向こうにはいったいどんな人がいるのか?」を考えることは、お金の教育上、非常にいい効果をもたらすします。  難解な経済用語や数式がまったく使われていませんから、それこそ中高生でも読めるでしょう。社会に出る前に、一度は読んでおくべき名著です。
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「当たり前のこと」を改めて学ぶ意義
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