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ファミマ、コンビニスイーツ戦争に挑む商品開発の苦心。新作は週2、3ペース

ひと手間かけた商品開発を心がけている

ファミマのオムレット

新食感スイーツとして2021年11月に発売した「ファミマのオムレット」。写真左から「ふわふわケーキオムレット チーズ」と「ふわふわケーキオムレット チョコ」

 こうした状況下で、他のコンビニと比べてファミリーマートが差別化していることはどのようなことなのか。  杉本氏は「ひと手間かけることを心がけている」とし、このように説明する。 「私の名刺にはデザート担当と記載されているのですが、メインはオリジナルデザートを担当しています。このオリジナルデザートは、原料や製法にこだわった手作りデザート『Famima Sweets(ファミマスイーツ)』のことで、製造・開発のパートナー企業と協力しながら『手作り感が出る』ように意識しているんです。  大人気商品の『スフレ・プリン』(2018年11月発売)や、『バタービスケットサンド』(2021年6月発売)、『ファミマのオムレット』(2021年11月発売)といったスイーツに関しても、味を組成する際に必ず人の手を加え、手間ひまかけて製造を行なっています」

片手で手軽に食べられ、安心で高品質な商品が求められている

バタービスケットサンド

2021年6月に発売した「バタービスケットサンド」。ファミリーマート史上、最も速く累計販売個数が2000万食を超えたという

 特にバタービスケットサンドは、ほろっとした食感のビスケットと、濃厚かつすっきりとした味わいのクリームチーズが消費者の心をつかみ、発売開始から約半年でシリーズ累計販売個数が2000万食を超えるほどのヒットを生み出した。  これは、Famima Sweets史上最速の販売記録になっているそうだ。 「直近のトレンドとしては、奇をてらった商品よりも、ワンハンドで食べられ、高品質ながら安心感を抱けるようなスイーツがヒットするような印象を持っています」
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売り場の工夫
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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