シトリンちゃんは2枠、偶数枠なので後入れでのスタートです。そしてゲートが開いた途端、最内の1号馬が大きく出遅れます。 　1号馬はお友達の馬なので大変恐縮なのですが、これでシトリンちゃんは実質最内枠でのスタートとなり、かつ内側に1頭ぶんのスペースがあるという有利な状況になりました。本橋騎手もグイグイ馬を押していき、先頭集団に食らいつきます。 　ところが3コーナー手前でいったん手綱を抑え、先行する3頭と少し距離を置きます。そこから馬体を外に出して、先行勢をまくりにかかります。これがファインプレーでした。 　4コーナー手前では2番人気の4号馬がインを選択し、シトリンちゃんの目の前が完全にガラ空きとなります。もし4号馬が外を選択してまくりを張りに来ていたら、ちょっとピンチだったと思います。このあたり、本橋騎手も前の動きを読んでいたのではないでしょうか。 　最後の直線、本橋騎手はさらに外目にコースを取ります。ここが今回の浦和開催で一番伸びるところで、猛烈な末脚で先行勢を射程範囲に捉えます。勝ちが見えてきたので、馬主としては脳汁が出まくる展開です。 　とはいえ浦和の直線は短いので、届くかどうか半信半疑だったのですが、さすがは名ジョッキー。狙いすましたように半馬身差で内側の馬を差し切り、先頭でゴールに飛び込んでくれました！ 　まさかまさかの勝利に現場は大興奮。ツイッターにもお祝いツイートが大量に届いてスマホの通知が止まりません。応援にかけつけてくれたファンのみなさまにビールやおでんを振る舞い、ソーシャルディスタンスはとりつつも、小さな祝勝会ができました。 　気になる馬主としての収入ですが、浦和の1着賞金と出走手当、川崎の出走手当と降雪見舞金をあわせて、今月のアガリは122万円。騎手・調教師・ジョッキーへの進上金を引いても大黒字となりました。2022年、幸先がいい！ 　ただ、2021年の収支は……出走手当、見舞金、賞金で得た合計が約300万円、預託料の合計が約360万円となっていましたので、約60万円のマイナスでした。 　でも、月換算なら約5万円の出費。儲かりはしていなかったのですが、大した損でもありません。地方競馬では定期的に出走することさえできれば、勝てなくても大きく損をしないようになっているのです。 　というわけで久々の勝利を挙げたシトリンちゃんですが、浦和のレースでは特にダメージもなく、口取りのときに近くで見たらケロリとしていました。相変わらず体調も良いようなので、2月4日の川崎競馬に出走予定です。中2週で相手も強くなると思うのですが、みなさんの応援にまた馬券で応えてくれるといいな、と思っています！ 文／あらいちゅ～氷河期世代ど真ん中の生まれ。馬主で占い師で大家で零細企業の経営者。副業と投資と占いで「普通の人でも馬を持てる！」ことを証明するべく奮闘中。占いは四柱推命・紫微斗数をメインでやっています。Twitter：@araichuu