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ゴルフスイングの基礎中の基礎。グリップとスタンスの”正解”を知る方法/三觜喜一

”浮気”せずに1か月は続けること

 ともかく、この「第一振り子」の運動は、ゴルフスイングの基礎中の基礎。それ以外のスイングに関わる動きはすべて、「第一振り子」の回転速度を加速させるための、二次的な動きにすぎないといっても過言ではありません。 「このドリルだけを1か月間やり続けてください」と、読者のみなさんに課題を出しました。ちゃんと続けられていますか?  レッスンの生徒さんにも同じ課題を与えますが、1か月後に再び会ったとき、ちゃんとドリルを続けたかどうかはすぐにわかります。ドリルに飽きて、ついついフルショットの練習を始めたり、ほかのスイング理論に目移りしちゃって、まったく違う動きになっていたりします。僕の目はゴマかせませんからね。  でも、この「第一振り子」の高速回転ドリルだけは、どんなに魅力的なレッスンや理論が目の前に現れても、浮気をせずにやり通してください。「第一振り子」で発生させた遠心力をより加速させるために、今度は体を使って「第二振り子」を発動させますが、「第一振り子」の運動ができていないと、連動性が生まれません。

グリップやスタンス幅の“正解”もこのドリルで見つけられる

 また、「第一振り子」の高速回転ドリルを行うことで、その人にとって最適なグリップを握る強さや形、スタンスの幅、向きなども見つけることができます。  よく「グリップの正しい握り方は?」「グリップはどれぐらいの強さで握ればいいですか?」「最適なスタンスの幅や足の向きは?」といったグリップやスタンスに関する質問を受けます。  従来のセオリーだと「グリップは小鳥をそっと包み込むように」「スタンス幅は自分の肩幅が目安」などと言いますよね。でも、僕はそういった質問には一切解答しません。なぜなら「これが絶対的に正しい」という明確な答えは存在しないからです。  たとえば「グリップはソフトに握りましょう」といっても、握力は人それぞれ違いますよね。僕は握力が80㎏ありますが、握力が40㎏ぐらいの人が感じる“ソフト”と、僕が感じる “ソフト”は、まったく違うわけです。  スタンスの幅や向きにしても、プロがみんな同じかというと、そんなことはない。つまり、人によって体形や身長、筋力が違うように、人それぞれに正解があるということです。
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グリップもスタンスも正解は人それぞれ
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みつはしよしかず●’74年、神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。ジュニア育成、ツアープロコーチとしても活躍。YouTubeの「三觜喜一MITSUHASHI TV」は登録者数41万人超

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【過去記事を参照 Lesson 1~41、82~】⇒日刊SPA!
【過去記事を参照 Lesson 42~81】⇒bizSPA!

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