万が一クレームが来てもメーカー側はレアの封入率を公表しているわけではないので、レアなしボックスだったのでは？と言い逃れが出来てしまうようだ。そして、さらに予断を許さない状況へと移行しつつある。 今回筆者がコンタクトを取ったTCGマニアによれば、オークションフリマサイトでは悪質な再シュリンク包装のTCGが溢れているという。 具体的な手口は前述したようにシーラーで再シュリンクしたボックスを販売しているのだが、中身が国内正規品のTCGでは無く、海賊版TCGに入れ替えて販売しているといった手口も。特にポケモンカードでこの傾向が大きくなっている様で、件のマニアは「もはや自らショップで購入したものしか信頼できない」とため息交じりだ。 確かに海外通販サイトを見ると、日本国内で数万円で販売されているカードが数百円で販売されており、カード単体だけでなくパックも販売されている。 実際に入っていたという海賊版ポケモンカードを見せてもらったところ、ポケモンカードによく似た作りになっているが、実物と比べるとあまりにも低クオリティな代物。 海外版のポケモンカードをそのままスキャンしてコピーしたような作りだが、カードの材質も違っており、材質はボール紙となっている。 この手の詐欺転売にあわないためには、身元不明の転売品には手を出さないようにするしかない。メーカー側も増産体制で出荷を増やしているので再販まで待つのが懸命かもしれない。 ＜文／板倉正道＞ テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク