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ドムドムハンバーガーが“攻めすぎ”なバーガーを出し続けるワケ。丸ごとカニ、はみでるアジフライetc.

見た目インパクト大のハンバーガー誕生秘話

ドムドムハンバーガー

SNSでバズった「丸ごと!!カニバーガー」。味も抜群で大人気商品に

浅田:よくそう言われるのですが、自分としては特に奇抜な商品というふうには思ってなかったんですよね。普通の食材。アメリカとかではソフトシェルクラブのサンドなんて割と当たり前ですし。 稲田:そうかもしれませんけど、日本ではあんまりなじみがないじゃないですか。しかも結構な高額食材だし。バーガーで980円は決して安くはない、っていうか明らかに高いですけど、それでも原価率で50%超えますよね。 浅田:前年に「丸ごと!!カマンベールバーガー」が、同じような価格と原価率でかなりヒットして、だったらカニもイケるだろうと考えました。どこでも売ってるカマンベールだと原価が透けて見えちゃうけど、ソフトシェルクラブならそこもぼかせるな、と。おかげさまで予想の倍どころではない大ヒット商品となりました。

最初はネタのつもりだった

稲田:そしてそこからの「丸ごと!!カレイバーガー」ですね。鯖タツタ以来の「四角い白身フライ以外のフィッシュバーガー」という謎のこだわりと、カニバーガーの成功を踏まえたインパクトありすぎのビジュアル……。正直、「丸ごと!!カニバーガー」以上のインパクトある商品は出ないだろうと思っていた矢先の衝撃でした。
ドムドムハンバーガー

シリーズ最新作「丸ごと!!カレイバーガー」の身はフワフワで美味

浅田:最初はネタのつもりだったんですけどね。商品企画会議の直前に業者さんから「こんなのもあるよ」って見せられたのが、カレイの形はそのままで骨だけを抜いた商品。和食屋さんなんかで煮付けや唐揚げに使われるやつです。会議でこれを出したら笑いが取れるなと思って、とりあえず衣をつけて揚げてバンズにはさんで出してみたんです。私はその時点では味見すらしてませんでした。 稲田:案外テキトーですね(笑)。 浅田:そうしたらそれがバカ受けだったんですよ。「よし、これでいこう!」って。まさかこんなことになるとは……。 稲田:浅田さんも浅田さんですけどほかの経営陣も大概ですね(笑)。実に素敵な会社だなぁ。 浅田:それでもカニバーガーが2年続けて大ヒットした後で、正直かなりのプレッシャーがありました。2年前のカニバーガーと同じ日付の9月5日に満を持してリリースしたところ、その時期って競合各社がいっせいに「月見バーガー」をリリースするシーズンなんですよ。各社が「月見バーガー」でしのぎを削るそのときにウチだけ「カレイバーガー」。 稲田:テレビ東京みたいだ(笑)。 浅田:もうほんとウチだけマイペース(笑)。さすがにカニバーガーは超えられませんでしたけど、ずいぶん話題にもなって、おかげさまでかなりのヒットになりました。 【ドムドムフードサービス取締役部長・浅田裕介氏】 ネットでもたびたび話題になる個性的商品を仕掛けてきた。社長の藤㟢忍氏をして「浅田さんの発想はとにかくすごい」と言わしめる
関東・東海圏を中心に和食店、ビストロ、インド料理など幅広いジャンルの飲食店26店舗を経営する円相フードサービス専務取締役。自身は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に業態や店舗プロデュースを手がける

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