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ドムドムハンバーガーが“攻めすぎ”なバーガーを出し続けるワケ。丸ごとカニ、はみでるアジフライetc.

“独特すぎる”バーガーたち

ドムドムハンバーガー

ビジュアルが物議を醸した伝説の「はみでる!アジフライバーガー」

稲田:和風路線といえば数年前に「鯖タツタバーガー」「アジフライバーガー」を続けざまにリリースしましたよね。私、あれで「ドムドムって最近なんか妙に面白いことやってる?」と気づいたんです。 浅田:四角い白身魚フライを挟んだフィッシュバーガー的なものって定番ですけど、当時のドムドムにはなかったんですよね。でも、どこにでもあるものをやるのもつまらないな、と。だから白身フライにこだわらず、季節ごとに違う魚でバーガーを出そうと。 稲田:その発想が独特ですよね。でもちょっと独特すぎるような……売れましたか? 浅田:思ったほどじゃなかったですね。でも、アジフライはいろんなところで取り上げてもらいました。あれで「ドムドムってまだあったんだ」と気づいてくれた人も多かったんじゃないですかね。実はほかにもいろんな魚で試したんですけど、マグロだとなんだかチキンバーガーとそう変わらないし、鯛だと高くつく割には普通のフィッシュバーガーで……。

売り上げトップの「ビッグドム」シリーズ

稲田:和風以外だと「ビッグドム」が印象的でした。牛肉の味そのものが濃密で、あれビーフ100%ですか? ド直球の高品質プレミアムバーガーで、ドムドムの「庶民派」的なイメージをあっさりと覆してくれました。価格は相変わらず妙に安かったですけど。 浅田:実はビッグドムシリーズは売り上げトップのメニューなんですよ。しかもシリーズ中で最も高額な「ビッグドム トマト&チーズ」が一番人気。これはまったく予想していませんでした。パティは正確に言うとビーフ100%ではなく、玉ねぎなどの副材料が10%だけ入ってます。ウチはテイクアウトが多いから、冷めてもおいしくなきゃいけないってことも大事で。 稲田:そのあたりがハンバーガー最古参の老舗らしいすごみですね。ネットではある種「色モノ」的に話題を呼ぶも、その根幹は正統派。しかもお客さんはその正統派としての実力を支持しているという構図。実にかっこいいです。ネットの話題としてはなんと言っても殻ごと食べられるソフトシェルクラブを使った「丸ごと!!カニバーガー」ですね。なぜあんな突拍子もないものを思いついたんですか?
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見た目インパクト大のハンバーガー誕生秘話
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関東・東海圏を中心に和食店、ビストロ、インド料理など幅広いジャンルの飲食店26店舗を経営する円相フードサービス専務取締役。自身は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に業態や店舗プロデュースを手がける

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