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カービィ、マリオ、ゼルダ…あの人気ゲームの「キャラの名前」はどのようにして生まれた?

●マリオ(『ドンキーコング』)

ドンキーコング

「アーケードアーカイブス」で配信されているアーケード版『ドンキーコング』公式サイト

 マリオの名前は、『ドンキーコング』開発当時、任天堂アメリカが借りていた倉庫のオーナーだったマリオ・セガールさんからつけられたというのは有名な話。  任天堂アメリカの歴史をひもとくノンフィクション『ニンテンドー・イン・アメリカ』によると、開発時、仮に「ジャンプマン」と呼ばれていた主人公の名前を変えようと、任天堂アメリカのスタッフが考えていたとき、倉庫のオーナーが「賃料を払え!」と怒鳴り込んできたのだとか。どちらも口ひげがあったためジャンプマンはマリオになった……というドラマチックな伝説も語られています。

●ネス(『MOTHER2 ギーグの逆襲』)

『MOTHER2 ギーグの逆襲』の主人公であり、今では『スマッシュブラザーズ』シリーズのファイターとしても有名な「ネス」。ゲーム冒頭の名前入力で「おまかせでいい」を選ぶと、一番最初に出てくる名前が「ネス」です。  海外版ファミコン「Nintendo Entertainment System」の略称「NES」から取られたというのが定説。『MOTHER2』英語版では「Ness」と「s」が一個多くなっています。  ちなみに初代『MOTHER』の主人公はファミコン版の説明書の写真では「にんてん」となっていて、『スマッシュブラザーズ SPECIAL』でファイターにセットして強化するスピリット「ニンテン」として登場しています。
MOTHER2

「Nintendo Switch Online」公式サイトの『MOTHER2』紹介ページ

●オーキド博士(『ポケットモンスター赤・緑』)

 歴代『ポケットモンスター』のポケモン博士のなかでも一番の知名度を誇るのがオーキド博士。その名前は「蘭」の英名「オーキッド(orchid)」から、と言われています。というのも、『ポケットモンスター』に登場するキャラの多くは植物の名前が由来。ただ、なぜ蘭が選ばれたかは謎が残ります。  ちなみにオーキド博士は英語名では「Professor Oak(※ナラの木)」。『金・銀』のウツギ博士は「Professor Elm(※ニレの木)」。『ルビー・サファイア』のオダマキ博士は「Professor Birch(※カバの木)」といった具合に、植物にちなんだ違う名前になっています。
ポケットモンスター 赤・緑

オーキド博士が登場する『ポケットモンスター 赤・緑』公式紹介サイト

<文/卯月 鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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