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東大生が感動した「元ネタを知ると、より楽しめる傑作マンガ」ベスト3

○『幼女戦記』

東條チカ著、カルロ・ゼン原著(KADOKAWA) 
『幼女戦記』

『幼女戦記』

幼女戦記』というタイトルを見て、皆さんはどんなイメージを持ったでしょうか。僕は小さな女の子たちが、水鉄砲か何かでサバゲーをするようなほほえましい日常を描く作品なのかなと初見では思いました。  しかし、実情はまったく異なります。「幼女」というタイトルに騙されることなかれ、この作品はガチガチのミリタリー作品なんです。  主人公は、元々この現実世界を生きる超有能かつ合理主義者なサラリーマンでした。ある日、事故にあい命を落とした彼は、神を自称する超存在と邂逅します。  しかし、そこは超合理主義者で無神論者の彼ですから、神の存在を一切信じません。そのあまりの不遜さに業を煮やした神なるものは、主人公の傲岸不遜さに対する報いとして「小さな女の子」として異世界に転生させてしまいます。  そして、転生先の軍国主義国家である「帝国」にて、魔法の適性があるとされた主人公ターニャは、齢9歳にして軍へと送られてしまいます。航空魔導士として、戦い抜く運命を強制されることになったのです。

史実の戦争をなぞりながらストーリーが展開

 この作品の面白さは、なんといっても史実の戦争をなぞりながらストーリーが展開されることにあります。  たとえば、主人公の所属する「帝国」は、軍国主義国家として、周辺諸国に圧力をかけながらバランスを保っていたのですが、あるとき、その周辺諸国が団結して一斉に帝国への宣戦を布告します。  その結果、戦争は新たなステージ「総力戦」へと突入していくのですが、この流れは第一次大戦時に我々人類が経験した流れと非常に似ているように思えるのです。  史実の軍事作戦をモチーフとした展開などもあり、ミリタリー方面に興味があるのであれば、楽しめること間違いなし。ハズレのない作品です。
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「勉強する意味って何があるの?」に対する答え
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