お金

パテックフィリップは1年で約1000万円値上がり。2022年度の腕時計相場は

10月になると

オーデマピゲロイヤルオーク15400ST.OO.1220ST.02 この1年の動き(最安値ベース)

 今年は、「前代未聞の急上昇」から始まったわけですが、3月頃からは「値下がり」というワードが目立つようになり、それが数ヶ月もの間続いていました。ですから、今年は「値下がりの年」というイメージになっているかもしれないわけですが、実はそうではないといえる要素があります。  というのも、10月になると、これまで数ヶ月にわたって「値下がり」となっていたモデルが、「値上がり」という動きを見せるようになったからです。この場合の「値上がり」は、値上がりといっても「やや回復した」という状態に過ぎませんでした。ただ、長らく「値下がり」となっていたモデルが回復した、すなわち反発する様子を見せるようになったというのが重要であります。  そして、そういった「回復」の動きは11月現在でも健在であるため、10月以降は、値下がりという気配ではなくなってきているのです。  そうなると、今年「値下がり」が目立っていた期間は、3月中旬から9月までの半年程度となるわけで、2022年の半分は「値上がり」、もう半分は「値下がり」ということになります。

2022年という年は

 以上が11月までにおける2022年の中古腕時計の相場解説ですが、今年の相場はなんといっても「一言で表しづらい」という傾向があります。  これまでは、『2017年は“高くなった”とか、2020年は“新型コロナの影響で4月に下落”』など、分かりやすく各年の様子が把握できたのですが、2022年という年は、これまでの中古腕時計史において、最も複雑な値動きをした年になるかと思います。<文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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