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世界一のバーレスクダンサー・経営者が目指す「歌舞伎町の人間交差点」

自分の経験を後世に伝え、バーレスクダンサーを増やしたい

FANTASTIC LOUNGE そして直近では、後進の育成にも力を入れている。  コロナ禍では、バーレスクダンサーを始めたいと思う人向けに、今までステージでのショーで学んだ経験を体系化した動画教材を作成。 「自分がやってきたことを後世に伝え、バーレスクダンスをやる人を一人でも多く増やしたい」とリタさんは話す。 「対面レッスンだと一度に教えられる人数に限界がありますが、オンラインであれば、どこにいてもバーレスクダンスを習うことができます。海外にはバーレスクダンスを始めるためのチュートリアルやカリキュラムがしっかり用意されていますが、日本にはあまりなかった。そのため自分が動画教材を作り、バーレスクダンサーになりたい人のためにきっかけづくりになればと考えたんです。  他方、ステージデビュー以来ずっとバーレスクダンスの啓蒙活動をやってきたリタさんにとって、「“現役”で踊り続けることにもこだわっている」とも話す。 「踊りって消えゆくものですし、ショーを観てくれたその場の時間に価値があるわけで、動画を残すことも大事ですが、やはり現場で生のバーレスクダンスを観た方が、人は絶対に感動します。なので、自分が踊ることで、『バーレスクをやりたい』と思ってくれる人が増えたらいいなと思っています」

歌舞伎町の「人間交差点」となるバーを目指す

FANTASTIC LOUNGE

2021年からリタさんがオーナーとして経営している「FANTASTIC LOUNGE」

 昨年AFTER PARTY TOKYOから独立し、歌舞伎に新たなバー「FANTASTIC LOUNGE」をオープンさせたリタさんは「多様性あふれる人たちの人間交差点」を作りたいと意気込む。  ショー活動をしてきた経験から得た学びを活かし、さらに多様な生き方をしている人達とのさまざまな出会いが日々生まれる空間を目指し、店舗経営を行っているという。  今後の展望についてリタさんは「引き続きバーレスクダンスの魅力を啓蒙し、仕事として成り立つように尽力したい」と語る。 「バーレスクダンスの奥深さや面白いところは、一人ひとりのタレント性やパワーが問われるということ。美しいプロポーションや容姿だけでなく、自分自身でショーの世界観を構築したり、華やかな衣装を選んで着ることができるわけです。  他のダンスのようにグループではなく個人の力量や実力が物を言う世界なので、『リタにショーを頼みたい』と周りから言われるように、これからも頑張っていきたい」 <取材・文・撮影/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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