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世界一のバーレスクダンサー・経営者が目指す「歌舞伎町の人間交差点」

 ナイトクラブやショーパブといった夜の社交場では、妖艶でセクシーなパフォーマンスを披露する女性ダンサーが活躍している。ポールダンス、ゴーゴーダンス、バーレスク……。  このようなセクシーダンサーの見せる華麗なステージは、魅惑の夜の世界でしか味わえない、まさに“大人のエンターテイメント”と呼ぶに相応しいものだろう。
バーレスクダンサー

バーレスクダンサーとして世界大会の優勝経験を持つRITA GOLDIE(リタ・ゴールディー)さん

 そんななか、2010年12月にバーレスクダンサーとしてショーデビューを果たし、2020年と2021年に開催されたバーレスクの世界大会で優勝経験を持つのがRITA GOLDIE(リタ・ゴールディー、32歳)さんだ。  デビュー以来、一度も途切れることなく出演オファーを受け続ける日本随一のバーレスクダンサーとして知られ、現在は新宿・歌舞伎町に構えるバー「FANTASTIC LOUNGE」を経営している。  リタさんは、「歌舞伎町の人間交差点」を作りたいと話す。彼女がバーレスクダンスに興味を持ったきっかけやバーレスクショーにかける想い、そして今後の展望について本人へ話を聞いた。

バーレスクダンサーの道を目指すために専門学校を中退

 バーレスクとは、華やかな衣装を“焦らし脱ぎ”のテクニックを使ってお色気や艶をアピールしたり、ストーリーに社会諷刺(パロディ)の要素を交えたメッセージ性の高いパフォーマンスやセクシーダンスで観客を盛り上げるショーのこと。  いまや大人向けのエンターテイメントとして確立され、世界中でバーレスクダンスが楽しまれている。  リタさんがバーレスクダンサーの存在を知ったのは、 アクセサリー制作を学ぶ専門学校に通っていたときだった。  20歳の頃、アクセサリーの制作をする中で、テーマを決めるため情報収集を重ねていた。ネットでさまざまな情報を調べていくなかで、1940〜1950年代のピンナップガール(壁にピンでとめた写真のモデルのこと。今でいうグラビアやポスターの女性)にたどり着く。 「当時のピンナップガールには、、バーレスクダンサーが起用されていることを知りました。専門学校でアクセサリー作りを学び、ものづくりの道を進もうと考えていた時期もありましたが、もともとバンドを組んで人前でライブパフォーマンスをしていたこともあって。自分自身で演出や衣装を考えてショーに出れるバーレスクダンサーに憧れを持つようになり、自分でもやりたいと思うようになったんです」  リタさんは、バーレスクダンサーの道を目指すため、専門学校を中退し、本格的にバーレスクの世界へ飛び込んでいった。

練習開始からわずか3ヶ月でステージデビューを果たす

RITA GOLDIE

独学でバーレスクダンスを学んだときに参考にした本を説明するリタさん

 しかし当時は、日本でバーレスクダンスを教えているところがほとんどなく、主に独学で学んでいったそうだ。 「国内でも、わずかながらバーレスクダンサーとして活動している方がいたので、その方が出るショーを観に行ったり、ワークショップに参加したりして本場のバーレスクダンスを実際に体感することから始めました。また、ダンスの振り付けやセクシーな身体の動かし方を学ぶためにポールダンスのレッスンに通うなど、工夫しながらバーレスクダンサーの基礎となるスキルを身につけていきました」  バーレスクダンサーとしての第一歩を踏み出したのは、練習を始めたわずか3ヶ月後。知人から誘われたイベントでステージデビューを果たした。 「バーレスクダンスをやろうと決意してからは、かなりハイペースで練習してきたんですが、バーレスクの修行を始めたと周囲に話しているうちに知り合いの1人からイベント出演のオファーをもらって。もちろん、まだまだ未熟で『もっと上手くなってから出たい』と言って断ることもできたと思うんです。  でも、投資のタイミングと同じで『今だ!」と思ったらアクションを起こすことが大事だと考えていました。まずは現場でショーに出てみて、自分のバーレスクダンスに対するお客様の反応を見て感触を掴むことが重要だなと。そうしないと波に乗り遅れると思っていたので、迷わず舞台に立とうとオファーを承諾したんです」  実はその当時、米歌手クリスティーナ・アギレラが主演の映画『バーレスク』が公開され、世間的にもバーレスクダンスへの関心が高まる兆しを見せていた。  このようなトレンドを汲み、リタさんはバーレスクダンスの認知が広まっていくことを見越し、早々にステージデビューする選択をした。
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「365日毎日イベントに追われる」ような店舗経営の難しさ
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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