コメダ珈琲が一人勝ちを続けるワケ。トースト無料のモーニングだけじゃなかった――2022年トップ10
2022年、日刊SPA!で反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。今年、大きな影響があった「ニュース」部門の第6位は、こちら!(集計期間は2022年1月~11月まで。初公開日2022年1月31日 記事は取材時の状況)
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コロナ禍のカフェ業界でコメダ珈琲は「一人勝ち」しましたが、アフターコロナでもコメダの強さが確実になりそうです。コメダはもともと、賃料負担を軽くするために駅から少し離れた場所の郊外や、利便性がそこまで良くない立地への出店が主です。それが、リモートワークの普及やコロナの感染拡大によって、コメダが追い風となりました。得意とする住宅エリアでは、客足が比較的堅調です。
デニッシュパンにソフトクリームを乗せた定番の人気デザート「シロノワール」だけでなく、ピスタチオや大豆ミートなどの話題性のある食材を投入し、人気を博しています。
牛カルビ肉のハンバーガー期間限定メニューである「コメ牛」を復活させたキャンペーンは大好評でした。顧客ニーズに応える商品開発力も強みですが、実はそれだけではありません。
今回は、コメダの“意外”な強みをご紹介いたします。
コメダ実は、最近では都心への店舗展開を進めています。「コメダは郊外が強みのハズ。都心?」と思ったあなた。そうなんです。コメダは都心のビジネスパーソンにも支持を受けていたのです。
賃金も上がらない、経済も不安…“フトコロ事情”が厳しいビジネスパーソンにとってコメダのモーニングはありがたいサービスです。コメダは、もともと、好きなドリンクを注文するとトーストが付いてくるモーニングメニューが人気です。
開店から午前11時までの間に好きなドリンクを1品注文すると、トーストをタダで追加注文可能です。モーニングの需要をしっかりと取り込むことができるコメダは午前に利用する人が多く、営業時間の短縮の影響も受けにくいです。
そして、店内。コメダの店舗は、もともとコロナ以前から席がゆったりしていて、居心地の良さで有名です。新聞、雑誌なども用意されているので過ごしやすい空間です。これが、最初からソーシャルディスタンスが取られている店舗様式だったので、席を間引かなくても来店客の間に十分な距離が保つことができました。
コメダがアフターコロナでも「一人勝ちを続ける」ワケ
「郊外」だけでなく「都心」でも?
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
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