恋愛・結婚

「好きや愛してるを使えない」ラブレター代筆屋が明かす仕事の苦悩

代筆屋が知った「気持ちを伝える大切さ」

ラブレター代筆屋 もうひとつ、彼の価値観に変化を与えた出来事がある。11年前に発生した東日本大震災だ。 「震災後、何度か復興ボランティアに参加したんですよ。震災直後は大きな衝撃を受けたし、3ヶ月ほど経ってはじめて行った現地は、まだ生々しかった。でも現地へ足を運ぶたびに、心の衝撃やざわつきが収まっていくのを感じたんですよね。それは人が生きていく上で必要な心的作用なのかもしれませんが……あんなことがあっても、月日が過ぎるにつれて、感情ってちょっと静かになったり薄れたりしていくのか。そんなショックや寂しさがありました」  どんな出来事が起ころうとも、想いは次第に消えていく。だからこそ、その一瞬の心の動きを、相手や自分自身に向けて残していくことも大切なのだろう。 「伝えたい相手がいつまでもいるわけじゃないし、自分が今抱いている感情が一年後も続いている保障もない。自分の中で気持ちが新鮮なうちに伝えておくのも、大事なことだと思っています」 <取材・文/倉本菜生>
福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0
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代筆屋【デンシンワークス】
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