更新日:2022年12月19日 21:01
エンタメ

ウエストランド「悲願のM-1グランプリ制覇」の裏にあった“大博打”の勝算

▼男性ブランコ

男性ブランコ

男性ブランコ ©M-1グランプリ事務局

 またも最高得点が塗り替えられた中、6番手に登場したのが初出場の「男性ブランコ」。  ネタは「音符運び」というボケ担当平井まさあき君が音楽家のもとに音符を運ぶという面白い設定。音符が予想以上に大きく重たいためにツッコミ担当浦井のりひろ君に大きなアクシデントが起こるのだ。  ファンタジーあふれる設定にリアリティがあるアクシデント。キングオブコントでも結果を残しているだけにリアクションも面白く、大爆笑に包まれた。  得点650点。「さや香」「ロングコートダディ」に及ばないものの松本さんから「おもろいわ。こんなん大好きやねん」と最高の褒め言葉をもらい松本さんの最高得点96点を獲得し、暫定3位に滑り込んだ。

▼ダイヤモンド

ダイヤモンド

ダイヤモンド ©M-1グランプリ事務局

 7番手に登場は初出場の「ダイヤモンド」。  ネタはボケ担当野澤輸出君が友達と居酒屋に行った話を始めるのだが、普通の電車を「男女兼用車両の電車」、普通の食事を「有銭飲食」などいちいち丁寧に伝えてくる。そこをツッコミ担当小野竜輔君が指摘してくるのだが、「裸眼」や「全身浴」など新してものができたからこそ言わなくていい言葉が増えたんだとツッコミ返す社会派な雰囲気をまとう内容。  さらに「もね」という言葉を繰り返すことや野沢君が小野君を追い詰めていくことで面白おかしく料理していったのだが得点は616点と敗退。  ともに初出場の「男性ブランコ」とは対象的に松本さんから「いろいろ言っているがパターンとしては一手なので、それの羅列と取られても仕方ないのかな 」と的確に指摘され最下位で会場を後にした。この経験をバネに必ず帰ってきてほしい。  ここからは得点が出るたびに最終決戦進出者が決まる。現時点で1位「さや香」、2位「ロングコートダディ」、3位「男性ブランコ」。
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唯一の女性コンビが会場の空気を掴む
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1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

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