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<有馬記念>レース傾向と「2頭の注目馬」を競馬の達人が徹底解説

週末はいよいよ有馬記念!

競馬

今春は、天皇賞(春)、宝塚記念とG1を連勝。昨年5着の雪辱を期すタイトルホルダー。
写真/橋本健

 2022年も残すところあとわずか。競馬も大レースは有馬記念とホープフルS、そして地方で行われる東京大賞典を残すのみとなりました。  有馬記念と言えば世間の注目度も非常に高く、筆者も毎年のように知人から「今回の有馬記念はどの馬を買えばいい?」と聞かれます。競馬をしたことのない人も「有馬記念だけは……」と購入した事もあるのではないでしょうか?  そんな注目度の高い有馬記念について、今回の記事では解説していきたいと思います。最後には注目馬にも触れていますので、ぜひ参考にしてみてください!

有馬記念は長距離適性が重要

 まずは、2013年以降の有馬記念の平均ラップを確認してみましょう。 有馬記念の平均ラップ 6.9-11.5-12.0-12.0-12.2-12.9-12.7-12.5-12.0-12.1-12.1-11.7-12.3  有馬記念のポイントとなるのは2つ。  1つ目は、レースの動き出しが速いという事。一般的に、レースが動き始めるのは上がり4ハロン目からというケースが多いのですが、平均ラップを見ると、上がり6ハロン目に12.5秒が記録されており、この辺りからレースが動き始めています。  そして5ハロン目からは12秒台のラップが続き、他のレースよりも1~2ハロンほど長く脚を使う必要があるのです。  2013年以降、2コーナー5番手内で通過した馬は勝率8.0%であったのに対し、4コーナー5番手内で通過した馬は勝率14.3%を記録しています。これは先行していた馬よりも、道中は中団を追走し、レースが動く上がり6ハロン目あたりから早めにスパートができた差し馬が好走しているという事を表しています。  そして2つ目は、上がり1ハロンが遅いという事。中山競馬場は直線に2mほどの上り坂が設置されています。人間と同じように、競走馬も坂を上る際はスピードが減速します。それがゴール前という全馬が死力を振り絞っている区間にあるため、最後に大きく減速してしまうのです。そのため、最後までバテないスタミナが必要になります。  2013年以降の有馬記念において、複勝率45.5%と非常に高い好走率を記録しているのは菊花賞組。また、2021年2着ディープボンドや2020年3着フィエールマン、2017年と2018年3着のシュヴァルグランのように、同年の天皇賞(春)を好走した馬が有馬記念でも好成績を収めています。  以上の2点のポイントを押さえておくと、有馬記念というレースの性質が理解しやすいと思います。
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有馬記念注目の2頭をご紹介!
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各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
Twitter:@RyotaYasui

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(秀和システム)


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