更新日:2022年12月28日 11:02
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ダートの有馬記念「東京大賞典」。オメガパフューム不在の展望と注目馬

地方馬の逆襲が始まった!

競馬

過去の地方所属馬の激走パターンに合致しているライトウォーリアが穴馬券を演出する!? 
写真/橋本健

 となると、怖いのは地方勢かもしれません。そもそも近年は地方所属馬の活躍が目立つようになっています。昨年こそJRA勢が1~3着を独占したものの、一昨年はカジノフォンテンが9番人気で2着と波乱を演出しており、3年前にはノンコノユメが5番人気2着、モジアナフレイバーが4番人気3着と地方所属馬2頭が馬券圏内を賑わしています。  過去の東京大賞典を3年ずつ区切って、地方所属馬がどれくらい馬券に絡んだのかを示すのが以下のデータです。こちらを見ても、近年いかに地方勢の奮闘が目立つかがおわかりいただけると思います。 ・地方所属馬の3着以内頭数 2001~2003年 3頭 2004~2006年 2頭 2007~2009年 1頭 2010~2012年 1頭 2013~2015年 1頭 2016~2018年 0頭 2019~2021年 3頭  ご覧の通り、21世紀以降でみると3年間で3頭もの地方所属馬が好走するのは2001~2003年以来のできごとです。近年は東京大賞典に限らず、地方所属馬が交流重賞の大一番において中央所属馬と互角以上の戦いを繰り広げるシーンが増えています。当レースでも地方勢の逆襲が始まっているとみて良さそうです。 

今年注目すべきはこの2頭だ!

 以上を踏まえて、今年注目すべき馬を2頭挙げたいと思います。 1頭目 ウシュバテソーロ  芝では条件戦をなかなか勝ち切れずにいましたが、ダートを使われて素質が開花。初ダートとなった4月の横浜Sを快勝すると、ダートでは4戦3勝と実績を積み上げ暮れの大一番に駒を進めてきました。  重賞出走すら初となりますが、先日のチャンピオンズCを制したジュンライトボルトも同じくダートに路線変更をして4戦目で大一番を制しました。父オルフェーヴルの産駒は、昨年のBCディスタフを制したマルシュロレーヌや、今年の武蔵野Sを制したギルデッドミラーなどダート路線に切り替えて出世する馬も多く、本馬も一気に頂点に立つ可能性もありそうです。 2頭目 ライトウォーリア  ライトウォーリアは元JRA所属馬で、地方移籍後今回が4戦目。JRA時代はオープンで勝ったり負けたりを繰り返す馬でしたが、南関東への移籍をキッカケに飛躍の兆しを見せている馬。特に3戦目となった前走・勝島王冠は好位から力強く後続を突き放す完勝でした。  勝島王冠は南関東の重賞の中でも特に近年レベルが高い一戦として注目されており、一昨年の勝ち馬カジノフォンテンは勢いそのままに東京大賞典でも2着と好走。3年前の勝ち馬モジアナフレイバー、2着馬ノンコノユメも東京大賞典で好走、つまり過去3年地方所属で好走した3頭はいずれも前走勝島王冠でも好走していたわけです。今年もハイレベルなメンバーが揃っていましたから、そこで勝ち切ったライトウォーリアには当然注目でしょう。  暮れの大一番・東京大賞典は12月29日(木)15時40分発走です。 文/TARO
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