――潜在的に、何か“言われたい”という欲があるんですかね？ まさえ：普段、なかなか口に出して言えない話も多いんでしょうね。「そんなこと言っちゃダメ」とか、ドン引きされたりするよりも、「今下ネタ言っただろ！」とか、明るく突っ込んでくれるノリのほうがいいのかもしれません。 ――カラオケではどうですか？　選曲や歌い方など。 まさえ：歌い方には性格が出ますね。「いや俺は……」と謙遜する人が案外ノリノリで上手だったりするし、オラオラの人はやっぱり声量も大きくて、みんなに聴かせたい系、とか。 　これまでいちばんすごかったのは、一人で60曲歌った人！ 一曲200円なので、1万2000円です。カラオケボックスに行ったほうが絶対安いんだけど、聴いてほしいんでしょうね。やっぱりかまってちゃんですね（笑）。 ――お酒が入って、店内で暴れられたりすることもありますか？ まさえ：人って本当にちょっとしたことが癇に障るもので、例えば男性だと、頭を触るのはご法度。ある男性が、別の男性のお客さんと盛り上がって、何気なくメニュー表で頭をポンポンってじゃれたんです。 　そうしたら、それまで和やかだったムードが一変。頭を触られた男性が、一瞬にしてプチン！とキレて、立ち上がったかと思いきや、相手の頭をつかんで、バーンって壁に叩きつけて。それで血がダラーっと……。 　トラブルになりそうなら「警察呼ぶよ」って店の外に出てもらいますが、そういう時こそママとしての毅然とした態度が重要ですね。おかげで、これまで実際に警察沙汰になったことは一度もありません。 ――女性の取り合いも？ まさえ：気に入っている女の子を巡って、言い合いになることはあります。女の子全員をデートに誘って断られた人もいましたね。でもお客さんと女の子の恋愛は案外多くて、私が知っているだけでも、結婚した人たちが10組以上いますよ。