――さまざまな職業のお客様が来られるとのことでしたが、こちらのお店の一人単価はどのくらいなんですか？ まさえ：ボトルキープしている人は、セット料金で3500円。お店の女の子に一杯おごったりして、平均5000円ぐらいですかね。でも、みんな給料日後は来ないんですよ！ 給料日後はいいお店に行って、お金がなくなったらここに来るという流れ（笑）。うち、安いんです。 　ちなみに食べ物は乾き物以外置いていないので、食べたいものは各自コンビニで買ってくるシステムです。 ――持ち込み、いいんですか？ まさえ：逆に、食べ物は持ち込みしかやってないんです（笑）。だからお店からピザ頼んだり、近くのお寿司屋さんの出前を頼んだり……。 ――自由ですね！ なんか、ほぼ友達の家に遊びに来ているような感じが。 まさえ：宅飲みっすね、ほんとに。 ――それこそが、居心地がいい秘訣なのかも。 まさえ：深夜はどんどんキャラの濃いお客さんが集まって、日中はなかなかできないような話が気軽にできるのも、面白いところかな。 　一度、SMクラブで働く女王様が来て、カバンにロープが入っていたんですよ！　興味津々で、縛れるんですか？っていったら、10秒ぐらいで見事な縛りを見せてくれました。ハプニングバーに通っているお客さんのディープな話とかも、みんなで「それで、それで！？」って（笑）。 　明けっ広げな付き合いができるのは、やっぱりキャバクラでもガールズバーでもなく、スナックならではかなと思います。スナックのママのイメージも、全部を受け入れて、“よしよし”っていなす感じでしょう？ ――誰も他人を否定しない空間だから、安心して素をさらけ出せる、という一面はありそうです。 まさえ：スナックに来るのは、自分の話を聞いてもらいたい人が基本で、自慢話も当たり前。若い時から悪かった自慢も、結構多いですね。もう50代とかのオッサンが、中学生とか高校生時代の悪かった時の写真を携帯に入れていて、見せてくる。でも、スナックでは「何見せてんだよ」とか「イタい」といった反応にはなりません。「バカだねー！」と笑い飛ばして、「ま、飲みな！」って（笑）。