仕事

転職の達人が語る「ゆるい職場から去りたい」若手がキケンな理由

会社がキャリアを用意してくれるわけではない

大切なのは、自分ではなく「会社に意識を向けること」だという。 「『この環境では成長できない』と思う人の多くは、“意識の矢印”が会社や組織ではなく、個人に向いている人が多い気がします。『上司や会社は自分をどう成長させてくれるのか』という点は確かに気になりますが、会社は学校ではありませんし、上司や会社がキャリアを用意してくれるわけでもありません。  成長したいという姿勢は一見、向上心があるように見えますが、根底にあるのは受け身の姿勢です。組織で働く以上、成長させてもらうとか学ばせてもらうという姿勢ではなく、成果を出すために自分にできることは何か?を考えるのが先決。仕事における成長は、機会の多さと、成果を出すプロセスにおける行動量に比例します。受け身の姿勢ではなく、成果につなげるためのアクションを取り続けることが成長には必要不可欠です」  そのうえで転職をしたいのなら、「一度転職市場に出てみて、どんな転職先の選択肢があるかを確認すればいい」と続ける。 「転職サービスに登録したからといって、必ず転職しなければいけないわけではありません。まずは転職市場に自分を出してみて、どのくらいの会社からオファーがもらえるのかを確認してみるといいです。そのうえで転職先が見つかれば転職すればいいし、満足できないのなら現職で頑張ればいい。例えゆるい職場から脱出できても、そこがキャリアの終着点ではありません。最終的にどうなりたいのか?を考えながら、目の前の仕事を通じてキャリアを考えていくことが大切です。青い鳥を追いかけたところで、また同じような理由で転職をすることになってしまうので、まずは目の前の仕事においてできることと、自分自身の市場価値を確かめることから始めてみるのがよいと思います」  まずは自分自身の働き方を見つめ直すことが、必要不可欠なのだろう。 moto(戸塚俊介) 1987年長野県佐久市生まれ。新卒で地方ホームセンターへ入社後、株式会社リクルートや株式会社スポットライト(現:楽天ペイメント株式会社)など7社へ転職し、営業部長や事業責任者を務める。会社員として働きながら、自身の転職経験を元にしたメディア『転職アンテナ』を立ち上げ、2021年4月に上場企業へ事業を売却。現在はHIRED株式会社の代表取締役を務める。著書に『転職と副業のかけ算』『WORK』。 Twitter/@moto_recruit <取材・文/日刊SPA!取材班>
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転職と副業のかけ算

「転職アドバイスが的確すぎる!」「motoさんの発言を参考にしたら年収が上がった!」など、各種SNSで圧倒的支持――! 年収240万円の地方ホームセンター勤務から、4度の転職と副業を駆使して年収5000万円を稼ぐようになった「次世代型サラリーマン」の初の著書。



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