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「帰宅できない隙に妻が浮気をしていた」トラック運転手を辞めた31歳男性が語った“物流業界の過酷さ”

 今年4月からドライバーの労働時間に上限が設けられる。ドライバーの過重労働を軽減する目論見がある一方、賃金減少や離職、それに伴う物流の混乱が予想される。改革を前に、当事者は今何を思うのか? 現場の声を拾った。トラックドライバーを辞めた男性のインタビューも紹介する。

不倫や離婚は長期間家を空けるトラックドライバーあるある?

物流[2024年問題]の闇

大野太郎さん(仮名・31歳)

 2024年問題に関わらず、ドライバーの離職は後を絶たない。大野太郎さん(仮名・31歳)も4年前にドライバーを辞めた一人である。 「長距離トラックのドライバーとして働き始めたのが7年前。稼ぎたかったので振られた仕事は断りませんでした」  4か月帰宅できないときもあり体調も崩しがちだったが、退職した原因はほかにある。「体は長時間労働に慣れるけど、生活面での犠牲が大きすぎる」と肩を落とす。 「僕が仕事で家を空けている隙に妻が浮気をしていたんです。結局、彼女とは離婚しましたが、貯金の半分を持っていかれました」  勤めていた運送会社のドライバーは40〜60代がメイン。既婚者は従業員30人中10人に満たなかったという。 「聞けば、不倫や離婚は長期間家を空けるトラックドライバーあるあるだそう。僕の勤め先はなぜか前歯がないドライバーも多くて、やはり体にガタがくる仕事だと不安になりました」

トイレに行く時間すらなく…

 その上、さらなる悲劇が大野さんを襲った。 「当時はストレスでお腹の調子が悪かったのですが、輸送スケジュールがタイトで……。我慢できず荷待ち時間に草むらで野糞したら、警察に拘束されてしまったんです」  この一件で大野さんの心は完全に折れてしまった。長時間労働の思わぬ弊害か。
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休憩なしで積み荷作業。長時間労働が常態化
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