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芸能界から失踪した「ミスマガジン」中川美樹のその後。実は一般男性と交際1ヶ月で結婚していた

理想の“アイドル”は自由を求めて飛んでいった

幼少期

幼少期から美人の中川美樹。弟と愛犬と

 不器用でアイラインがまっすぐ引けない中川美樹。でもスッピンが可愛いから、どのみち顔面が優勝している中川美樹。天使のような歌声の中川美樹。顔面を崩壊させてガハハと笑う中川美樹。  ある日、熱を出した筆者のもとへ、体温計と栄養ドリンクと大量の冷えピタを抱えた中川美樹が現れた。キラキラした眼差しで、舞台期間の只中である自分のことよりも、風邪をうつすかもしれない筆者のことを心配する姿がそこにはあった——。  顔良し、性格良し、ナイスバディーで、歌も上手い。現所属事務所の社長でマネージャーである筆者から見ても非の打ち所がない中川は、昔から同性の妬みを買いやすかった。なるべく周囲に嫌な思いをさせないよう、気を遣えば遣うほど、窮屈に感じていたのかもしれない。そして、理想の“アイドル”は自由を求めて飛んでいったのだ。  彼女のような完璧な女性にありがちなのが、以下のパターンである。 1.アホっぽく振る舞うことで世間のやっかみから身を守るタイプ 2.トコトン自分が強くなって有無を言わせないタイプ  中川の場合は、常に自分を「下げる」ことで相手のことを「立て」がちだった。  しかし、自分で自分をさげすむことで、却って他人からもさげすまれてしまう。高飛車な人間になりたくない、人を傷つけたくないという思いとは裏腹に、正当な評価を下してもらえなかったり、軽視され、雑な扱いを受けてしまうこともままある。  筆者自身も、何度中川に対して偉そうな口をきいてきたことだろう。  彼女はミスマガジンなど、グラドルとして輝かしい実績があるうえ、ウェディングプランナーやエンジニアとしての資格まで持っている。圧倒的なポテンシャルがあるにもかかわらず、いつも自分のほうが劣っているかのようにおどけて振る舞い、どんな相手だろうと親身に話を受け止め、いつだって、誰にだって、良いリアクションを返してくれる。それが仕事でもプライベートでも常だった。  その存在は誰からも放っておいてもらえない。頼まれてもいないのに、皆が彼女の世話を焼きたがる。ちょっとした話題も、本人が悩んでいるものと受け止められ、次々に不要なアドバイスが飛びかう。もちろん世話を焼く側からしてみれば、彼女のためを思ってしてきたことだと思うし、優越感に浸れた部分もあったと思う(筆者もそうだったのだ)。

結婚を機に“自分の人生”を歩き始めた中川美樹

 いま振り返ってみれば、中川当人からしてみれば、ああじゃない、こうじゃないと、常に上から目線のダメ出しや指摘をされてばかりの人生は、ときに虚しく、ときに信頼を欠いているようにも受け取れたかもしれない。  これは天然系アイドル共通の悩みともいえる。その天然ぶりが可愛すぎて、とにかくイジらずにはいられないファンと、毎日イジられすぎてストレスを抱えていくアイドル。イジる側はイジられる側の気持ちがわからない。これは男女問わず、一般にもあることだろう。  また、彼女は20代半ばからずっと、結婚はまだなのか、いつまで芸能なんてものを続けるのかという、両親からのプレッシャーを特に感じていたそうだ。だいすきだった愛犬が亡くなり、勢いではじめたライブ配信は筆者やファンから反対され、おまけにコロナ禍で先の見えない時代がおとずれた。  そして、中川は結婚を決めた。  彼女は人から干渉されない人生、自分のことは自分で決める人生を切望していたのかもしれない。この記事を公開することで、タレントとしてのプレッシャーから解放されますように。我らがアイドルがより自由に、幸せに生きることを心から願う。 【中川美樹】 1989年2月23日生まれ。ミスマガジン2008にて「ミスヤングマガジン」を受賞。リリースしたイメージビデオ「覗恋〜しれん〜」や写真集「コットンタッチ」が大ヒット。数々の舞台に出演し、プロミスCM「もっと!サービス向上委員会」では2期にわたるレギュラー出演を遂げた。現在は1児の母。 Twitter:@nakagawa_mk、Instagram:@mikehouse1223 オフィシャルブログ「中川美樹の旅ブログ」 <取材・文/麻衣阿>
2社10事業を経営する現役モデル。大河ドラマやオペラ出演など、表舞台で活躍しつつ、イベントや舞台を100企画主催、グラビア作品を100本プロデュースする。辰巳出版『実話ローレンス』、講談社『with online』など、男性向けから女性向けまで幅広く記事を執筆する。Twitter:@MaiaUmetani、Instagram:@maiaumetani
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