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16歳で東大に合格した男が考える「成功する人の特徴」。的外れなところで頑張ることに意味はない

才能で運を活かす

才能と運のおかげで、16歳で東大合格できた筆者

才能と運のおかげで、16歳で東大合格できた筆者

 才能とは、チャンスに繋がる運を活かす力である。運を活かすには「ハッタリ」と「既成事実の追認」が必要だ。  好運に出会ったら、まずは「自分ならできる」とハッタリをかますことで機会をもらう。それからは、自身の能力とアイデアを駆使しつつ関係者も巻き込むことで、その既成事実を追認し成功を掴むのみ。  ハッタリには当然リスクと覚悟が要るが、強引でなければ人も成功もついて来ない。成功する人が少ないのは、好運に出会わないからではなく、覚悟が足りず好運を捉えられないからだ。  天才とは、心の中にあるものを実行できる人間と言えよう。数多ある潜在能力の中から、自分が勝てる「特定の才能」を伸ばしておき、好運が訪れた場面で実力を示す。時間は有限だから、「自分がやるべきことだけやって、やるべきでないことはやらない」ことが重要。 「人間の遺伝情報が解析され、持って生まれた能力がわかる時代になってきました。これからの教育では、そのことを認めるかどうかが大切になってくる。僕はアクセプト(受容)せざるを得ないと思う」――江崎玲於奈(ノーベル物理学賞受賞者)

的外れなところで頑張ることに意味なんてない

 遺伝や才能に関する、以下の「よくある誤解」を解いておこう。 ・結局は親ガチャ ・親が馬鹿だと、子も馬鹿になる ・兄弟はできるのに、自分はできなくておかしい  遺伝は読んで字のごとく「遺(のこし)伝(つたえる)」という親から子への機械的な伝達しか意味せず、知能・性格・身長・体重といった個性は、たくさんの遺伝子の効果が合わさって現れる。  親や兄弟とは半分しか遺伝子を共有していないから、才能や遺伝は「個人の生まれ持つ資質」と捉えて、自分なりに可能性を見つけて活かすべきなんだろう。  ちなみに、働きアリは姉妹間で75%も遺伝子を共有するから、自分で子孫を残すより女王アリが子孫を残した方が有利なので、文字どおり「死ぬほど利他的」らしい。  勉強に関しては、僕は参考書の3割しか読まないけれど、高得点が取れる。研究に関しても、僕は必要最低限の実験しかしないけれど、高被引用論文が書ける。何が重要で何が重要でないか一瞬で分かるから。逆に僕は空間認識能力が低く、実技や運動は苦手だから一切頑張らない。  このように、どうせ努力するなら自分の勝ち目がある場所で「要領良く」頑張るべきだ。的外れなところで頑張ることに意味なんてない。  自分を過大評価・過小評価せず、自分を堂々と認めて輝け! 「努力する前に『努力する部分』を見つけること。『努力する部分』というのは、『ここなら勝っている』という箇所。まずは、そこを見つけることから始める」――西野亮廣(芸人)
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努力で才能を活かし、運を増やす
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1993年、韓国生まれ。16歳で東京大学に合格。日本政府から天才認定(学生としては初めて、研究業績だけで永住権を取得)を受ける。博士(情報理工学/東京大学)。英・ケンブリッジ大学/独・ミュンヘン工科大学/伊・ミラノビコッカ大学で訪問研究。⽇本トップレベルの医療AI研究者であり、「みんな健康かつ笑顔で暮らせる社会」を実現すべく、医用画像データプラットフォームを手がけるCallisto株式会社を創業。YouTubeチャンネル『カリス 東大AI博士』にて、科学的勉強法・科学的思考法・AIなどについて配信中

誰でも“天才になる”方法

16歳で東大に合格した
元引きこもりの僕が教える逆転の思考法


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