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現代人の体調不良を劇的に改善するカギは「水分補給とストレッチ」

身体のリラックスが体調を決める

万里の長城でリラックスしている筆者

万里の長城でリラックスしている筆者

 技術の発展で便利な世の中になった。しかしその代償なのか、何となく体調不良を訴える現代人は多い。 ●慢性的な肩こりがある ●常に軽い頭痛を感じる ●朝起きると全身がだるい ●眼精疲労と吐き気がする ●普段よりも手や足が冷える ●急に気分が落ち込んだりする  それもそのはずだ。現代社会において、食生活の乱れ・睡眠不足・休憩不足・運動不足・ストレス増加は付き物だから。僕たちの身体は常に緊張状態にあって、リラックス状態を維持するのが至難の業と化しているのだ。  外食、出前、ファストフードの普及で、栄養バランスを保つのが難しくなった。  スマホ、パソコン、テレビの利用が増加し、質の良い睡眠が取れなくなった。  過度な仕事や勉強が続き、休憩時間が不規則かつ不十分になった。  労働環境、人間関係、経済状況が複雑化し、ストレスの原因が増えた。  都市化、デスクワーク、リモートワークに伴い、運動不足が顕著になった。  でも大丈夫。僕たちの身体は、「動作不良」を起こしている家電と同じだから、数分間プラグを抜けば再度動くようになる。だから疲れたときは、自分の身体・心・精神をリフレッシュさせる「リセットボタン」を押して、リラックス状態を取り戻せばいい。  僕たちは、忙しいときほど休憩時間を惜しみがちだ。しかし身体をリラックスさせるのは、時間の無駄ではない。人間はリラックスしているときほどポジティブになり、「いま」に完全にのめり込むフロー状態に入るので、物事の全体像を見てクリエイティブな解決策を浮かべられる。まるで、リラックスして寝ている脳が「夢を見せてくれる」みたいに。

水分補給とストレッチは相性がいい

 一方でリラックスしていないと、脳がネガティブな感情を浮かべるので、視野が狭くなって一点集中してしまう。一点集中も必ずしも悪いことではないが、パフォーマンスを上げるには、もっと大局も見た方がいい。 「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行せよ」――稲盛和夫(京セラ創業者)  身体をリラックスさせる「リセットボタン」としては、「シャワーを浴びる」「散歩する」「水を飲む」「瞑想する」などが挙げられる。その中でも特に効果的なのが、こまめに身体の内側を整える「水分補給」と、身体の外側を整える「ストレッチ」である。  僕たちの身体の3分の2は水分で構成されており、細胞は水分を介して、栄養素や酸素の吸収と不要物質の排出を行う。だから水分補給を通じて「体内環境維持」と「身体冷却」をすると、頭痛や疲労感、熱中症などを避けられる。  ストレッチは筋肉を動かすことで血流を促進できるので、水分補給と相性が良い。さらにストレッチで「可動域拡大」と「ストレス軽減」をすると、日々の動作がスムーズになるし、リラックス状態に欠かせない心地よい疲労感も得られる。  本稿では筆者のカリスが、サラリーマン・主婦・アスリートなど1000人以上のストレッチを担当してきたトレーナーの橘天馬さんに、具体的な水分補給とストレッチの方法を伝授してもらう。 「緊張はあなたがなるべきと思う自分。リラクゼーションはあなたそのもの」(中国のことわざ)
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水分補給で本来の血液を取り戻す
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