お金

16歳東大合格男が力説「カネのない若者は、資産運用せず自己投資に全振りせよ」

元手が少ない若者ほど自己投資が重要である

自己投資のために訪問研究したケンブリッジ大学の「金の時計」前にて

自己投資のために訪問研究した英国ケンブリッジ大学の「金の時計」前にて

 金融資産の中央値(単身世帯)は20代で20万円、30代で56万円しかない。だから、なんとなくお金持ちになりたいと願う若者は多いだろう。 ・広い家に住みたい ・色々な体験がしたい ・子供に良い教育を与えたい ・高くて美味しいモノが食べたい ・好きなモノを好きなだけ買いたい ・FIRE(Financial Independence, Retire Early=経済的に自立し、早期リタイア)を達成して、働かない権利を得たい  そんな希望を抱いて「株式・不動産・仮想通貨・FX・債券・金」といった資産運用を始める若者は年々増えている。しかしほとんどの場合、資産運用に失敗するか、資産運用でお金が貯まる頃にはもう若くないので、思い描いた将来像には到底届かない。  なぜなら、資本主義は「複利」と「情報の非対称性」に代表されるように「お金がお金を生む仕組み」であり、元手の少ない若者には圧倒的に不利だからだ。  逆に若者が圧倒的に有利なお金の稼ぎ方は「労働」である。資産家は自分で働くことを嫌い、「価値がある」と感じた労働には喜んでお金を払うからだ。自己投資は数年単位の時間と活力を要するが、資産運用より費用対効果が圧倒的に高い。  自己投資:自分自身に投資し、稼ぐお金を増やす(例:AIと英語を勉強してAIエンジニアを目指す)  資産運用:株や債券などに投資し、お金でお金を増やす(例:優遇税制のNISAでS&P500に積立投資する)  そのため、金のない若者は高いリスクを取って、最悪借金をしてでも自己投資して、自分の希少価値を高めて高収入の仕事につけたほうがいい。そしてその収入を元に、資本所得を増やしていく。日本の労働所得と資本所得の割合がおよそ7:3であるように、多くの人にとっていちばんの資産は人的資本なのだ。

自分の成長に確信がある限り、自己投資は怖くない

起業イメージ 希少価値のある働き方としては、資本所得も保有できる働き方が理想なので、自分で事業を起こすか、スタートアップに初期メンバーとして参画するのが最も筋が良い。当然リスクとのバランスもあるので、大企業で出世を目指すなどの働き方でも構わない。  大切なのは、短期的なキャッシュフローを気にせず、5年後・10年後の希少価値を自分の思考と自分の責任で考えること。「利益確定ライン」「損切りライン」という投資の原則に基づいて、冷静にリスクを取って行けば自己投資の成功確率は高い。  現に僕も有り金を全部はたいて、東大で博士号まで取得したし、そこで得た圧倒的な研究業績とネットワークと知名度をもって、「医用画像データプラットフォーム」事業を手がけるCallisto株式会社を立ち上げた。  自分に確信がある限り、自己投資は怖くない。自己投資にお金が使えない人は、自分が成長することを本気では信じていない人。 「年寄りは若い者に貯金をしろと言うが、それはまちがっている。最後の一銭まで貯めようなどと考えたらいけない。自分に投資しなさい。私は40歳になるまで、1ドルたりとも貯金したことなどなかった」――ヘンリー・フォード(米国の実業家。自動車会社フォード・モーター創業者)
次のページ
自己投資の利益確定ラインを決める
1
2
3
1993年、韓国生まれ。16歳で東京大学に合格。日本政府から天才認定(学生としては初めて、研究業績だけで永住権を取得)を受ける。博士(情報理工学/東京大学)。英・ケンブリッジ大学/独・ミュンヘン工科大学/伊・ミラノビコッカ大学で訪問研究。⽇本トップレベルの医療AI研究者であり、「みんな健康かつ笑顔で暮らせる社会」を実現すべく、医用画像データプラットフォームを手がけるCallisto株式会社を創業。YouTubeチャンネル『カリス 東大AI博士』にて、科学的勉強法・科学的思考法・AIなどについて配信中

誰でも“天才になる”方法

16歳で東大に合格した
元引きこもりの僕が教える逆転の思考法


記事一覧へ
おすすめ記事