更新日:2023年05月29日 15:04
仕事

現役教師が語る“民間よりブラック”な教育現場「平均4時間睡眠」「運動部の顧問は家庭崩壊する」

甲子園の応援にも駆り出される始末

 ちなみに勤務先の高校は進学にも力を入れているが、地元ではスポーツ強豪校として有名。野球部は甲子園に出場したこともある。 「その場合は生徒も教師も現地で応援です。選手たちには頑張ってほしいという気持ちはありましたが、一方で県大会で負けてほしいと思っていたことは否定しません。  夏の甲子園に出場した時は、貴重な夏休みがほとんど潰れてしまったからです。生徒の中には『予定があったのに……』と文句を言ってる連中もいましたが、こっちこそグチりたい気分でしたよ(苦笑)」

運動部の顧問が次々と離婚

 それでも畑田さんは文化部の顧問。日曜は部活は休みで練習試合もないため、「運動部の顧問の先生方に比べればまだマシ」と話す。 「実際、運動部の顧問やコーチを務めていた先生方で離婚したのは知っているだけで3人。家や子供のことも全部奥さん任せになってしまい、愛想を尽かされたようです。正直、他人事には全然思えませんし、明日は我が身ですよ」  それでもクラス担任を務めている間は、担任を外れている間よりも仕事量はまだ少ないそうだ。 「私のところは基本的に担任を3年間務めた後、2年間外れるローテーションになっています。でも、その間にPTAやOB会の顧問、修学旅行の旅行会社との事前交渉、生徒指導部などを分担して担当するのですが、なかでも特に大変なのが入学案内の担当です」  学校説明会や各地で開催される私学フェアは土日に行われることが多く、当然ながら休日返上。とはいえ、平日は授業を抱えているので代休を取ることも難しい。  さらに平日も県内や隣県の中学校に営業をしなければならない。畑田さんの学校では訪問ノルマが課せられているそうだ。
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赴任1年目で辞める教師も…
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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