更新日:2024年02月10日 17:18
仕事

使えない社員を「クビにする口実」は、まさかの…。業績を伸ばし続けるブラック企業の恐るべき手口

 あっという間に情報が拡散してしまう現代。退職者が書き込める、いわば企業のレビューサイトも多く存在し、転職活動する際に参考にすることも多いだろう。クローズドだった時代に比べれば、自浄作用が働き、職場環境は改善したのかもしれない。しかし、今だに姑息な手段で社員を追い詰める企業はゼロではない……。  かつて勤めていた企業の「嫌な思い出」を語ってくれたのは、永井翔太さん(仮名・29歳)。当初はまともに思えたものの、徐々に化けの皮が剥がれていったそうだ。
落ち込む会社員

画像はイメージです

条件に惹かれてエンジニアを志すことに

「それまで不動産業界で営業をしていました。数字を上げないと給料は雀の涙。勤務時間もかなり長くて、自分にはとても続けられないと思いました。とにかく条件の良さで転職先を選ぼうと思って。結局選んだのが、ITエンジニアの仕事でした」  永井さんはITに関する知識はほぼゼロに等しかったが、転職活動はさほど困らなかったという。 「IT業界は慢性的に人材不足なんです。そのため、完全未経験から育てる企業も多くあります。そうした育成面と条件面を重視して選んだのがその会社でした。残業は月10時間程度で年間休日は130日近くあって、賞与も5ヶ月分出るという点にも惹かれました」

雰囲気も良く、残業もなかったが…

 実際に働いてみても、良い会社に思えた。 「3ヶ月間の研修で、エンジニアの基礎となる考え方からしっかり教えてもらえました。その後は、派遣先での勤務でしたが、先輩社員たちとのチームで参加する形だったので、現場で困ることもなく、話の通り、残業もほとんどありませんでした」  しかし、違和感を覚える出来事があったという。
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“トイレ遅刻”で始末書を書くハメに
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込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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