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「公明党に対する嫌悪感」を選挙現場で実感…自民党と公明党の“仲違い”が起きた原因

選挙現場で実感する「公明党に対する嫌悪感」

2012年、自民党は民主党から政権を奪還。第二次安倍晋三内閣が発足し、公明党も与党の一翼を担います。以降、自民党と公明党は連立政権を継続してきたわけですが、必ずしも自民党支持者が公明党の選挙協力を好ましく思っていたわけではありません。 そうした自民党支持者の公明党に対する嫌悪感は、選挙現場に行くと実感できます。例えば、自民党の安倍晋三新総裁は、2012年の衆院選から選挙戦のラスト街頭演説は必ず秋葉原駅前で実施してきました。 選挙戦のラストを飾る秋葉原駅前の演説ですから、そこには多くの自民党支持者が駆けつけます。マイクを握って支持を訴えるのは、安倍晋三総裁だけではありません。立候補者は当然のことながら、自民党は現職の国会議員・都議会議員・区議会議員など総力を結集して街頭演説に臨みます。

公明党議員に対して飛ぶネガティブな声

そして、その秋葉原駅前では連立関係にある公明党の国会議員や都議会議員なども駆けつけます。そして、応援弁士としてマイクを握って強力なパートナーであることを誇示します。選挙協力をしているわけですから、公明党議員がマイクを握ることは決して不思議な話ではありません。 しかし、集まった自民党支持者は冷ややかです。公明党の議員がマイクを握ると、自民党支持者からは「公明党はいらない!」「創価学会は帰れ!」といったネガティブな声が飛びます。それも1回や2回ではありません。衆参の選挙では恒例となった秋葉原駅前のラスト演説では、毎回のように公明党や創価学会を非難する声が飛びました。 いくら自民党支持者が公明党を気に食わないと思っていても、少なからず選挙中は腹の中にしまっておくのがマナーでしょう。まして、公明党の国会議員・都議会議員などがいる前で、そうした協力関係を台無しにする行為は御法度です。
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協力関係を壊しかねなかった「垂れ幕の文言」
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フリーランスライター・カメラマン。1977年、静岡市生まれ。行政誌編集者を経てフリーに。首相官邸で実施される首相会見にはフリーランスで唯一のカメラマンとしても参加し、官邸への出入りは10年超。著書に『渋沢栄一と鉄道』(天夢人)などがある Twitter:@ogawahiro

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