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寿司職人「海外での時給は日本の2.5倍」。海外移住を希望する若者が続出するワケ

日本並みの高級すし店があちこちに

東京すしアカデミー

(東京すしアカデミー提供)

――メニューや仕事内容など、国内と海外と大きな違いはありますか? 鈴木:仕事内容の違いは業態によって変わります。海外でも本格的な江戸前寿司を提供されているお店では日本と同じ仕事をしています。昔の海外の寿司店は大衆店や回転寿司店が多くて、照り焼きチキンのロール巻きみたいなのを作っていれば職人扱いされました。でも東京の一流の魚、食材が海外でも手に入るようになり、日本並みの高級店があちこちに出来ています。  欧米はもちろん、タイのバンコクは急激に高級店が増えて寿司文化が成熟していますし、ベトナムのホーチミン市にもコースで3万円というお店があります。そういう高級店では、カウンターに立って寿司がきちんと握れて、目の前のお客さんの相手ができる日本人の職人が求められています。

これから海外で寿司職人を目指す人へ

東京すしアカデミー

国内外に羽ばたく卒業生(東京すしアカデミー提供)

――養成校として、やりがいを感じるのはどんなときですか? 鈴木:当校にはいくつかのテストがございます。時間内に決められた個数の寿司を正しい手順で綺麗に握れるかを見るテストだったり、魚のさばき方や、桂剥きなどさまざまなテストの結果を数値化して上達の程度を測っています。寿司の技術習得はスポーツに通ずるところがあり、上達の速度は人によって違います。苦戦していた人があるときコツを掴んで一気に上達することもありますが、そういった姿が見られたときに喜びを感じます。 ――海外で働く寿司職人を目指す人たちにメッセージをお願いします。 鈴木:海外就職を成功させるには具体的な計画を立てましょう。行きたい国の候補を挙げ、生活水準、言語、治安の良し悪し、ビザの種類と取得方法を調べます。旅行して現地を見てみることも重要です。そしたらあとは条件を揃えるために行動あるのみ。海外移住は夢でも何でもないです。実現可能な目標です。 <取材・文/はるうらら>
医療従事者として都内総合病院に勤務していたが、もともと興味のあったWebライティング業界に思い切って転身。大手メディアと業務委託契約を結び、時事ネタ・取材をメインに記事を執筆。中には450万PVを達成した記事も。ちなみに国内外問わず旅行が趣味で、アメリカ・オーストラリアで生活をした経験もあるバイリンガル。現在、海外移住計画中
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