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「頑張りすぎて逆に疲れそう」アメリカのキャンパーから見た日本のキャンプブーム

自然の中で食べればインスタントでもおいしい

メスティン

100均のメスティン。びっくりするほど簡単に薪火でご飯が炊けた

 料理だって、薪火でなんでも焼くだけでスモーキーな風味が加わり、塩・コショウをかければOK。アメリカでは、「ホイルパックミール」と呼ばれるホイル焼きも一般的だ。自宅であらかじめ切った食材、調味料をすべてアルミホイルに包んでおき、現地に着いたらそのまま薪火で20分くらい焼けば出来上がり! これなら調理道具も不要で、荷物や洗い物が激減する。  わが家はキャンプ料理用にと、普段からテイクアウト品や定期購入している宅配調理キットに付いてくるスパイスやしょうゆなどの余った小袋を取っておき、ここぞとばかりに使っている。今年はダイソーでメスティンや焼き網も調達し、BBQ+ご飯という日本人好みの献立も簡単に実現。野外で食べる、炊きたてのご飯のおいしさに改めて感動した。お湯を入れるだけのインスタント味噌汁やインスタントコーヒーも大活躍だ。  ちなみに、ここシアトルはダイソーがアメリカ1号店を構えた地で、今年に入っても新店舗が続々オープンしている。本場に住みながらこんなことを言うのもなんだが、海外アウトドア・ブランドにこだわり、高いお金をかけなくても、日本では優秀な100均アイテムがいくらでもそろうのに、と個人的には思ってしまう。  日本人キャンパーたちは、映え重視の行き過ぎたおしゃれ合戦のために疲れ切ってはいないだろうか? それを理由にキャンプを純粋に楽しめないのだとしたら、非常にもったいない話である。 <文・写真/ハントシンガー典子>
アメリカ・シアトル在住。エディター歴20年以上。現地の日系タウン誌編集長職に10年以上。日米のメディアでライフスタイル、トレンド、アート、グルメ、カルチャー、旅、観光、歴史、バイリンガル育児、インタビュー、コミック/イラストエッセイなど、多数の記事を執筆・寄稿する傍ら、米企業ウェブサイトを中心に翻訳・コピーライティング業にも従事。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員
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