更新日:2023年08月24日 22:53
お金

指原莉乃と篠田麻里子、元AKBで分かれた明暗。プロデュース商品を“爆売れ”させる秘訣

単なる“名義貸し”とは異なる

さらに、TOPARDSは指原さん本人がプロデュースに2年かかわっているプロジェクトだ。本人もモノづくりにかかわり、自身が運営するYouTubeを舞台に長期的なプロモーションも打てたことが伺える。 これは単なる“名義貸し”をしているようなインフルエンサーとは大いに異なる。パッケージに本人の写真が映り込んだだけのような商品の場合、ここまでマーケティング力を発揮できないだろう。 それを示すように、TOPARDSのAmazonレビュー数やランキングから推測すると年間10億円以上売れており、少なく見積もっても本人には毎年3,000~5,000万円の入金があると予測できる。 一般にインフルエンサープロデュース商品は、本人に売上の5%が入る計算だ。そのため、10億円売れている商品の場合、その5%にあたり5000万円ほど入るという計算だ。 なにより、指原さんプロデュースの商品がヒットしている理由は「ファンに売る」以外の商流を持っていたからだ。 そのヒントとなるのが、Amazonでの売上だ。たとえば、AmazonでコンタクトレンズのTOPARDSを見ると、合計で1,000弱のレビューがついている。

レビュー欄で好循環を生み出している

TOPARDS

楽天では本人がモデルになってはいるが、合計1万件以上のレビューがついている

ここまで売れていると、もはやこのコンタクトレンズは指原さんのファン以外も購入しているといってよいだろう。 そもそも、このコンタクトレンズ、レビューを見るとかなりの高評価だ。つまり、商品力がかなり高いため、「指原さんがプロデュースしたから」という理由以外で商品を手に取っている人が多いことが予測できるのだ。 実際に、指原さん本人も2年間商品開発企画に費やしており、公式YouTubeチャンネルには満を持して販売を告知する動画があがっている、熱意のこもったプレゼンからは“名義貸し”の商品とは違う様相でクオリティも高いのだろう。 例えば、2年前に販売された商品は単なるインフルエンサーの広告投稿だけでは売れなくなる。そのため、価格、機能、デザインのいずれかが優れているといってよいだろう。 指原さんのファン以外がAmazonで商品を購入し、高評価のレビューをつけ、そのレビューがまたファン以外の消費者を呼び込むという好循環を生み出しているのだ。
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カラコン市場は「タレントの人気投票」に
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EC・D2Cコンサルタント、Amazon研究家、株式会社GROOVE CEO。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社、出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、同社大阪支社の立ち上げを経験。マーケティングマネージャーとしてAmazonスポンサープロダクト広告の立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。Youtubeチャンネル「たなけんのEC大学」を運営。紀州漆器(山家漆器店)など地方の伝統工芸の再生や、老舗刃物メーカー(貝印)のEC進出支援にも積極的に取り組む。幼少期からの鉄道好きの延長で月10日以上は日本全国を旅している

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