そして、友人が教えてくれたのは、莉子さんが知らなかったトモヤさんのSNSだった。そこには他の女性と幸せそうに写るトモヤさんの姿があったという。 「その後、トモヤに怒りのLINEを送ったのですが、既読にはなりませんでした。おそらく、ブロックされたんだと思います。ムカついたのでトモヤのSNSに『別れるなら荷物を取りに来てください』とコメントを残したら、そっちもブロックされてしまいました。別れの言葉も一切ナシで逃げる男にこれ以上用はない！と思い、荷物は全部捨ててやりましたね」 　筆者も仕事上、人から恋愛相談を受けることがあるが、トモヤさんのように自分から女性に別れを告げられない男性は決して少なくない。だが、小心だからなのか、女性を傷つけたくないからなのか、その本心は不明である。 　もしかすると、トモヤさんにとって莉子さんは彼女ではなく、“ひと夏の遊び”のつもりだったのかもしれない。なんにせよ、せめて一言別れを告げるのが男としての責任なのではないだろうか。 ＜取材・文／結城＞