――ただ、もう一度売れたいという思いはあるんですよね。 西尾：まだ世に出ていない若手に今の状況を話すと、「1回でも売れたんだからいいじゃないですか」と返されます。でも、俺らはさらに次のステージを目指してるんだと思います。それに、ボキャブラの中でも特に仲良くしてたメンバーが、見事に全員売れるんですよ。古坂もそうですし、くりぃむしちゅーも土田（晃之）も東MAXも。 ――若手でもどんどん面白い人が出て来ますからね。 西尾：事務所の後輩で仲良くしていて、しょっちゅうメシに行っていたバナナマンも売れましたし。事務所は違いますが。アンジャッシュの児島（一哉）やアンタッチャブルの柴田（英嗣）も仲良くしてましたからね。自分以外がみんな売れて、むしろよくこれでメンタル持ってるなと思います（笑）。 ――それでも芸人を続けていらっしゃるのは、どこかにまだ自信があるからですよね。 西尾：漫才協会に入って、浅草の東洋館に出ているので、僕らの漫才を見に来てほしいです。 ――今年の『THE SECOND』にも出場されましたが、残念ながら予選敗退でした。来年も出たいと思いますか？ 西尾：「出たい！」「これなら出なきゃ！」と思えるようなネタができるように頑張ります。 いや、「出るって言わんのかい！」ですけど（笑）。 ＝＝＝＝＝ M-1優勝を機に大ブレイクを果たした錦鯉・長谷川雅紀氏は西尾氏と2歳しか変わらない。「もっとオッサンになったら、新たな面白さも出てくると思う」と不敵に笑う西尾氏の捲土重来に期待したい。 ＜取材・文／Mr.tsubaking　撮影／岡愛子＞
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大！天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。