更新日:2023年08月08日 18:12
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高校で“ほぼ最下位”の成績から東大医学部に現役合格「東大目指す人に失礼と言われて…」

逆転合格の受験戦略とは?

 そうして受験勉強を始めた宇佐見さんがまず取り組んだのは、受験戦略の確立でした。その際に意識したことが「戦略的にバランスを崩す」ということ。 「もともとトップクラスの学生でもなかった僕は、いまのままでは東大には受からないと思ったんです。自分を自己分析した結果、自分は得意なものをどんどん得意になったほうがいいタイプだと思いました。その方が、ますます調子づいて勉強を頑張れるようになると思ったんです。だから、いったん得意だった数学だけに集中して勉強するようにしました」

結果が出たことで周囲の目も変わった

 その結果、なんと高校1年生の8月から勉強を始めた宇佐見さんは、その5か月後の1月には、数学で校内一位を取るほどになってしまったといいます。「こんなに自分のやっていたことが成果になるとは」と感動した宇佐見さん。さらに、友人からの見る目も変わっていったといいます。 「あ、こいつは本気で東大目指そうとしてるんだなって、周りの人たちに思われるようになったんです。だから、周りの友人たちと勉強する機会も増えました」  そこで宇佐見さんが友人たちと実践したのが「スケジュール管理勉強法」でした。これは、計画を立てるのではなく、自分のやったことを記録するという、一見すると逆転したように見える勉強法です。  しかし、効果は絶大でした。自分の勉強するペースが見えるようになりましたし、何より、自分のキャパシティを把握することができるようになったのです。こうして、効率よく勉強することを覚えた宇佐見さんは、友人たちにもこの方法を伝えていきました。 「自分で得た方法を自分だけで占有するのではなく、周りの人たちに伝えるということも重要だと思うんです。これを、僕は『恩送り』と呼んでいます。自分の受けた恩を、自分だけで終わらせずに、周りの人に伝播させていく。そうすることで、みんな一体となって高みに上ることができるようになります。そうして、世の中の格差なども解消されていけばいいなと思っています」  現在は、会社の代表として辣腕をふるっている宇佐見さん。地方と都心部の教育格差を解消するために日々奔走されているといいます。これからの宇佐見さんの活躍で、日本の教育界が変わっていくことを望みます。 【もっと詳しい宇佐見さんの戦略を読む】⇒「東大生インタビュー 東大現役合格の逆転戦略」はこちらへ <取材・文/布施川天馬>
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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