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暴走族の撮影中に「あわや大惨事」のハプニング。総長の引退式で突然の“ドカンッ!”という爆発音にゾッ

撮影車が雪でスリップ!高速道路で1回転!

ティーンズロード

写真は、雑誌『ティーンズロード』より

 暴走族のメンバーたちもさすがに雪が積もるのを恐れ、次第に帰っていきます。私たちも寒さに震えながら車に乗り込み、帰路につきました。  しばらく高速道路を走っていると、後ろから単車が何台か同じ方向にくるのが見えました。ゆるいカーブをスピードを抑えながら曲がっていたその時、2回目の非常事態が起きたのです!  突然、撮影車の後輪が横に滑っていき、道路上で1回転! 路肩にぶつかる寸前で止まりました。私はパニック状態でしたが、すぐさま「後ろの単車が突っ込んできたらどうしよう!」と思って振り返ると、スリップしながらも見事に手前で止まってくれたのです。さながら映画のスタントシーンのようでした……。  私は彼らに「大丈夫? ケガはない?」と尋ねると、この車が編集部のものとわかっていたようで、「全然問題ないです!気をつけて帰ってください!」と言い残して走り去っていきました。

ティーンズロード編集者人生でベスト3に入る出来事

 最後に、こんなことを言っては怒られそうですが……正直、その時の私は、この人たちの運転テクニックや、こちらを心配させない男前なところが「なんてカッコいいんだろう」と思ってしまったくらいです。  この経験は、10年以上にわたるティーンズロードの編集者人生の中でもベスト3に入るハプニングでした。 「暴走族=社会悪」という認識については“もちろんその通りである”ことは間違いないのですが、1人ひとりと直接向き合ってみると、確かに不器用ではありますが、自分を犠牲にしても相手を守ろうとするなど、“人間的な魅力がある”ケースが多かったと思います。 <文/倉科典仁(大洋図書)>
伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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