「旧車會」に異変、若い女性が増加中。今どきの若者たちに「昭和の族車」がウケる謎――仰天ニュース・大反響トップ10
反響の大きかった2023年の記事から選ばれたジャンル別トップ10。今回は集計の締切後に、実は大反響だった11月12月公開記事に注目。惜しくもトップ10入りを逃した記事を順不同で紹介!(集計期間は2023年11月~2024年1月。初公開2023年11月17日 記事は取材時の状況)
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こんにちは。伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』3代目編集長をやっていた倉科典仁と申します。ティーンズロードは1989年に創刊され、90年代には社会現象に。現在は廃刊となっておりますが、そんな本誌に10年以上携わっていました。
ここ数年、私がプロデュースしている『実話ナックルズ』(大洋図書)のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」では様々なネタを配信していますが、その中でも個人的には「旧車會」という存在が気になっています。
「旧車會」は、まさに私がやっていた「ティーンズロード」の時代に暴走族が乗っていたバイクや車、いわゆる“族車”の改造を再現している方々のことで、不良少年たちも30年以上経った今は、立派なおじさんです。
当時は若くてお金がなかったので思うように改造もできませんでしたが、現在は経済力を得て、当時はできなかった改造を施しているわけです。
もちろん、基本的にはもう“大人”なので、あくまで交通ルールを守ってツーリングを楽しんでいます。高速道路の料金を払わなかったり、チーム同士で喧嘩をしたり、暴走族のような蛇行運転をしたりという“暴走行為”はしません。
あくまで、“暴走族スタイル”です(ただし、テンションが上がりすぎて昔のような走りをして問題になっている方も一部にはいらっしゃるようですが……)
そんな「旧車會」の方々は全国各地に存在しており、定期的に「旧車イベント」が開催されているのですが、イベント主催者も事前に「イベント会場に来る際は自走して来ないでください」と通達しています。皆さん、会場までは、トラックやキャリヤカーなどに自慢の愛車を積んで来るという対応をされているわけです(私はそう認識しています)。
とはいえ、イベント会場(人里離れたサーキット場や貸切状態の巨大な駐車場)の中に一歩踏み入れると、そこからはおじさんたちもリミッターを外して少年の頃に戻ります。
イベントの主な内容は、次のようなものです。たとえば、時間を決めて自由に爆音を立てて走る「走行会」。バイクのアクセルを巧みにコントロールしてリズムを刻む“コール”のテクニックを披露する「コール大会」。前輪を浮かせて後輪だけで走る“ウイリー”の技を競う「ウイリー大会」などなど。ヤンチャなおじさんたちが、昔培ったテクニックを少年時代に戻って披露する「晴れ舞台」ってわけです。
イベントの合間にはステージ上で歌手がうたったり、芸人さんがものまねしたり。会場には大晦日や初詣ばりに露店が並び、多くの人で賑わいます。入場料もそれなりに高いわけですが、そこには非日常感があって、参加者も「お金に糸目はつけない」わけです。
ただ、やはりハメを外して盛り上がってしまうために、最近はイベント会場として貸してくれる場所も少なくなってきているとか……。それでも「旧車愛」はさめることを知らないといった感じなのです。
交通ルールを守って走る“暴走族スタイル”の「旧車會」
昔ヤンチャだったおじさんたちが少年時代に戻って…
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伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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