更新日:2023年12月18日 16:14
お金

“楽天離れ”が加速…「若者から圧倒的に支持される通販サイト」と分かれた明暗

楽天市場のサイトデザインは「わかりにくい」

では、楽天市場で同様のことをした場合、同じように“祭り”が起きるだろうか。答えは「NO」だ。 インフルエンサーが「楽天スーパーセールでこのコスメが安い!」と伝えても、「単にポイントで還元させるだけなのでは?」といったイメージが若者間で蔓延してしまっているようなのだ。また、シンプルなものを好むZ世代からは楽天市場のサイトデザインが「わかりにくい」という声もよく聞く。 Qoo10のメガ割は、ユーザーだけでなく出品者にとっても大きなメリットがある。 まず、 メガ割期間に参加することで、アカウントごとに数百万円の売上を達成できる点だ。特に売れ筋価格帯である1000〜3000円程度の商品を多く販売すれば、売上を大幅に伸ばすことができる。 さらに嬉しいサポートもある。たとえば20%OFFの商品を出品した場合、Qoo10が10%を担保し、さらにQoo10側の社員がメガ割の作業を代行してくれるのだ。なおかつ、手数料は商品が売れた時だけにしかかからない。

どちらに出品すべきかは明白…

一方、楽天市場への出店は、一番低価格な出店プランである「がんばれ!プラン」でも年間30万円の固定費がかかる。 商品が売れる売れないにかかわらず30万円がかかる楽天市場に対して、商品が売れなければ1円もかからないQoo10。どちらに出品すべきかは明白だろう。 「同様の施策を楽天も行えばよいのでは?」と思う方も少なくないはず。だが、楽天が真似することは難しい。 というのも、プロモーション、広告枠の利用には高額な広告費用が必要となるからだ。たとえばトップページのメイン下部への商品露出の場合、40万円以上の広告費が必要とも言われている。
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「若者を取り込む新陳代謝」が起こせていない…
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EC・D2Cコンサルタント、Amazon研究家、株式会社GROOVE CEO。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社、出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、同社大阪支社の立ち上げを経験。マーケティングマネージャーとしてAmazonスポンサープロダクト広告の立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。Youtubeチャンネル「たなけんのEC大学」を運営。紀州漆器(山家漆器店)など地方の伝統工芸の再生や、老舗刃物メーカー(貝印)のEC進出支援にも積極的に取り組む。幼少期からの鉄道好きの延長で月10日以上は日本全国を旅している

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