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またも優勝を逃したベイスターズ。それでも黄金期の到来を信じる理由

牧、山本祐大 1998年生まれの選手が牽引する未来の王朝期

 1998年以来のリーグ優勝・日本一を目指した横浜DeNAベイスターズの「頂戦」は、リーグの頂には届かなかった。しかし残り試合の結果次第では、タイガースに次ぐ2位の可能性も残っており、地元横浜でのクライマックスシリーズ開催にも希望を残している(9月20日現在)。  6月から始まった本連載を通じて、監督、コーチ、選手、スタッフ、ファンの声をたくさん聞くことができた。なかでも印象的だったのは「1998年の優勝こそが我が人生のクライマックス」、「わが青春」と信じて疑わないオールドファンが抱く想いだ。これからベイスターズが常勝球団になっても、あの1998年の優勝・日本一の興奮は超えられないだろうし、正直超えてほしくない、という複雑な願望があることも。
1998年の遺伝子

1998年、優勝時の胴上げ

 しかし、それは近い将来必ずや覆される。1998年の優勝を経験した三浦監督、コーチ陣、スタッフと、1998年の優勝を知らない若き世代が融合して頂を勝ち取ったとき、横浜DeNAベイスターズには、長く続く王朝期がやってくる。伝説の強打者、ボビー・ローズが自身の後継者として牧秀悟に期待を寄せるように、牧、山本祐大、知野直人、入江大生ら1998年生まれの選手たちが、ベイスターズを担っていく未来が。  超満員のスタジアムから、横浜の街に向かって歓喜の渦が幾重にも放たれる日は必ずやってくる。 撮影/小島克典 写真/時事通信社
1973年、神奈川県生まれ。日大芸術学部卒業後の1997年、横浜ベイスターズに入社、通訳・広報を担当。'02年・新庄剛志の通訳としてMLBサンフランシスコ・ジャイアンツ、'03年ニューヨーク・メッツと契約。その後は通訳、ライター、実業家と幅広く活動。WBCは4大会連続通訳を担当。今回のWBCもメディア通訳を担当した。著書に『大谷翔平 二刀流』(扶桑社)ほか
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