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スマスロとスマパチで分かれた明暗。ポイントは「一撃の期待感」と「出玉性能の伸び代」

パチンコも出玉性能はアップしたが…

パチンコ

写真はイメージ(以下同)

 パチンコにおいては、スマパチならではの新機能として「Cタイム」がある。これは、電サポ終了後などに再び電サポ状態に突入することがある機能で、これにより以前のマシンよりも出玉性能はアップしている。しかし、スマスロほどヒットしていないのはなぜなのだろうか? 「スマパチの『Cタイム』は、突入率の上限が20%になっています。つまり、最大でも5回に1回じゃないですか。これって、大当り確率が319分の1から349分の1になった見返りとして『よしっ、いける!』って思える数字じゃないですよね……。それならもっと突入率を高くすればいいのでは? って思うかもしれませんが、パチンコは既に射幸性が最高峰に達してしまっているので、これ以上は上げられません」  つまり、スマスロと同様にスマパチも出玉性能は確実にアップしているのに、「それをユーザー側が体感できるほどの変化はなかった」ということ。A氏は続けて「お客さんからすると、単に確率が悪くなっただけの機械に見えてしまったのだと思います」と話した。

魅力をしっかりと体感させることが重要

 もともと出玉性能の伸び代があり、以前のマシンよりも飛躍的に性能がアップしたおかげで、その魅力が分かりやすくファンに伝わったスマスロ。一方で出玉性能の上げ幅が小さすぎたゆえに魅力が上手く伝わらなかったスマパチ。たしかに、新たな良さを体感できないと、マイナスな部分だけが悪目立ちしてしまうのだろう。 「例えば、昔の確変2回ループの『黄門ちゃま』が出たときは、大当り確率が約400分の1になりました。でも、それ以前の機械は確変が『45%前後で次回まで』だったのが、『3分の1で次回までが2回くる』という仕様に変わって、大当り確率は悪くなったけど、その分の見返りが体感しやすかった。今回のスマパチにはそれが無いんですよ。それが、ヒットしなかった一番の原因だと思います」
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“ホールデビュー時の新鮮味”にも決定的な差
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パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。
X(旧Twitter):@sagyosakurai

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